人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Helena Noguerra "PROJET:BIKINI"

水槽の中で金魚と戯れる奇妙な美女。
エレナ・ノゲラの"BIKINI"(1998)。一時期、ヘビロテで聴いてました。
Helena Noguerra \"PROJET:BIKINI\"_b0069502_2141234.jpg

日本盤のライナー・ノーツには『現代版イエ・イエ』というような書き方をされていますが、自分的にはちょっと80年代回顧的なテクノ・サウンドだと思いました。いかにもメランコリックなウィスパー・ボイスにハマってしまい、"Allongee sur une lane"が一番好きでした。
今思うと、まさに日本人受けする"フレンチ・ポップ"だったのですね。元ピチカート・ファイブの小西康陽氏によるリミックスがボーナス・トラックとして収録されていることがかなりそれを物語ってます。

「"エレナ・ノゲラ"と言ったら、ほらほらっ☆」と身を乗り出している方もいるかも知れません。
エレナは80年代のフレンチ・ポップシーンを風靡したLIOの実妹。私はリオのことは知らなかったのですが、日本のフレンチ・ファンの間でもリオの人気は非常に高く、あちこちのサイトや書き込みで彼女の名が登場することから、大スターであることがわかって来ました。
確かにリオは朗らかでキュートでエロい。レコードジャケットがお尻のアップだったり大胆ヌードだったり、それでいて嫌みなところがなくて。エレナのCDブックレットにも軽いトップレス写真がありますが、姉を意識してのことだったかも知れません。
リオ、エレナ姉妹はポルトガル系移民。リオより7才年下のエレナはベルギーのブリュッセル生まれなのですが15歳の時にモデルになるためにパリに上京し、ミラノやニューヨークでも活躍。モデルだけにとどまらず、いくつかのコメディに出演したり、ラジオやテレビのプレゼンターを務めたりしましたが、リオのアルバムにもコーラスとして参加し、音楽活動もするようになります。シングルを2枚リリースした後、一時音楽活動は滞るのですがようやく満を持してのアルバム・デビュー。それがこの"PROJET:BIKINI"というわけです。
ルックスもスタイルも抜群の彼女ではありますが、アルバム・ジャケットがあまりにも奇抜なので、いまひとつイメージが掴めませんでした。しかし、このビデオ・クリップの中の彼女、めちゃめちゃ魅力的ぢゃないですかぁあああああ。これぞ男たちを惑わす小悪魔ちゃんです。
Helena Noguerra \"PROJET:BIKINI\"_b0069502_21521923.jpg
You Tube Helena Noguerra - Minimum

この第1弾シングル"Minimum"はちょっと近未来的というかSFドラマの音楽みたい。他の楽曲はボサノヴァ・テイストだったり、浮遊感のあるアンビエント風ポップスだったり、エスニック風味があったり、なかなかヴァラエティーに富んでます。エルヴィス・プレスリーの"ALL SHOOK UP"をUKシンガー、ベリー・ブレイクとデュエットしてますが、これが妙にセクシーというかイヤラシくて印象に残ります。デュエットと言えば、カトリーヌとのコラボ作"CYBER BABA"(サイババにかけてるのか?)もあり、何気に豪華。
「世界は私のために」という邦題の"Tout Tout"はリオを思わせる天真爛漫系ポップス。リオの音楽はちゃんと聴いたことはないけれど、明るさが全面に出る姉の音楽に較べ、エレナの世界には影があり、時にエロチックだと思います。あ、エロいのは姉も一緒か。

アルバム自体は気に入ってたのに、いつのまにか聴かなくなり新しいアルバムがリリースされても触手が伸びなくなってしまっていたエレナ・ノゲラ。
その理由には彼女の作品がボサノヴァ中心になっていると聞き、「それじゃ日本でしか売れんだろう」と言う人もいて、次第に興味を失って行ったこともあります。ボサノヴァって、自分も好きだった時期がありますが、下手すると非常に安っぽく聞こえたりします。
キャシー・クラレは地盤がしっかりしてるのでサマになってますが、安易にボサノヴァでお洒落にまとめている作品には興ざめ。そういうわけで、私の中でのエレナの存在は遠ざかってしまったのでした。
じゃあ、なんで今更こんなレビューを書いてるのか?
それは、ワンダー獅子狗さんの「もうすぐエレナ!」という記事を読んで、「そう言えばこの人のCD持ってたっけ」と思い出し、過去のCDコレクションから発掘して見たところ、なかなかの出来であることを再発見したからなのです。
獅子狗さん的にもエレナ作品の中で"BIKINI"を超えるものはなかなか出ていないそうですが、もうすぐリリースされるアルバムには期待しているとのこと。
新作 "Vanille Fraise" は10月1日リリースというから、ほとんど目前です。
この作品はセルジュ・レズヴァニの小説にインスパイアされたもので、大物ゲストもたくさん参加しているものなんだとか。
Helena Noguerra \"PROJET:BIKINI\"_b0069502_22353265.jpg

モデルや歌手である他に女優だったり作家だったりとマルチな活躍ぶりを見せるエレナ・ノゲラ。あまりにも有名なリオの影に隠れてしまっている感じがありますが、この美貌、この才能、この知性、なかなかどうして。天からありあまるほどの授かり物を受けているではないですか。
"MINIMUM"の他にもっと出て来ないかとYou Tubeで探してみましたが、ソロ以前のクリップしか見つけられませんでした。
妙にリオっぽかったり、モデル丸出しだったりしますが、覆面男とベロからませパフォーマンスでギョッとさせてくれたりなど、鼻血ブーなサービス精神は姉譲りのようです。

You Tube Rivière des anges - Héléna Noguerra

You Tube Latitudes-Héléna Noguerra

You Tube Helena Noguerra - Je T'aime Salaud

オフィシャル・サイト HELENA NOGUERRA
Commented by ワンダー獅子狗 at 2007-09-28 00:21 x
marikzioさん、またまたおじゃまします☆

>姉の音楽に較べ、エレナの世界には影があり、時にエロチックだと思います。
エレナちゃんとリオの決定的な違いは、エロの方向だと思います(笑)♪
小説家でもあるエレナちゃんは、やはりリオのように開けっ広げなエロじゃないんですね♪もっと見ちゃいけないもの的な、秘密めいた感じで。美しく、憂いもあり、知的な雰囲気の彼女ですが、TVのパーソナリティを努めている姿はとてもポップで明るいおねえさんキャラなんですよ!マスでもコアでもイケるところにも、萌え上がっている獅子狗でした(笑)。
Daily Motionだとけっこういい映像粒ぞろいでっす☆
http://www.dailymotion.com/videos/relevance/search/helena+noguerra/1
それにしても、美しいワ~~。。。
Commented by marikzio at 2007-09-28 08:43
>エレナちゃんとリオの決定的な違いは、エロの方向だと思います(笑)♪

なるほど~、獅子狗さん、鋭い!エロの方向性の違い、ね。
う~ん、マンダム。(by チャーリー・ブロンソン)

綺麗だけど、顔だけじゃない。知的だけど、ノリもいい。
こんなステキな女性を長らく放置していた私って、見る目がないわ。
よくよく考えたらエレナはラテン系だからボサノヴァやってもおかしくないんですよね。
デイリー・モーション情報もありがとうございます。"CHANGES"がいいですね。

それにしてもリオ姉妹って、移民なのに、異国の芸能界でトップスターになっちゃうなんて凄いことですね。可愛いかったから、というのが大きいんでしょうけど、ポルトガル系って自分の中では美形のイメージはありませんでした。ポルトガル人って、美しいんでしょうか?(サンプルが少なすぎるだろっ!)


Commented by Rimbeau at 2007-09-28 21:34 x
marikzioさん、こんにちは♪

あら、プリンセス・テンコー・・・でなくエレナちゃんだつたわ。
(この写真見るたび、テンコーさんの水中芸を思い出します。。。)

エレナちゃんって、リオちゃんの後ろで
「ぱ・ぱ・しゅびどぅわっ」って歌ったり踊ったり
ピエール&ジルの写真モデルとか
TV番組の司会者って~なイメージが強かったけれど
オサレな歌い手さんだわね、とご紹介された映像を見て
エレナちゃんに萌えかけの私。

>ポルトガル系って自分の中では美形のイメージはありませんでした。>ポルトガル人って、美しいんでしょうか?

ポルトガル人ってあまりイメージがわきませんが
キリリと眉毛が濃く、奥目でエキゾチックな方が多いと妄想します。

ところでRiviere des anges の水田(?)でセクシーポーズが謎。
Commented by marikzio at 2007-09-30 20:13
Rimbeauさん、おこんばんわどすぇ♪京町恋しぐれのmarikzio奴どすぅ。
エレナちゃんてば、ピエール&ジルの被写体になってたんですか!?
きゃ〜、すごい。それを聞いて、逆に萌えかけてきたあたし。

>ところでRiviere des anges の水田(?)でセクシーポーズが謎。

60's風ファッションにラバーブーツ(ゴム長靴)という組み合わせがミステリアスだわさ。
Commented by Rimbeau at 2007-09-30 21:42 x
marikizo奴さん、こんにちは♪
あら、ここは渋谷にあるといわれる京都なのね。

ピエールとジルにより修道女の格好や雪の中で生首とか
おちゃめな作品を残されてます。
すごい昔に買った写真集に載ってるんですけど、最近再版されたのか
本屋で見かけました(Tachenっていう出版社より)。

>60's風ファッションにラバーブーツ(ゴム長靴)

できればモンペとかで決めてほしかったですね。
by marikzio | 2007-09-27 22:00 | French Music | Comments(5)

marikzio=mahのブログにようこそ。私の好きな音楽や映画を紹介しています。


by marikzio
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31