シュバリエ -Le Chevalier D'eon-
WOWOW開局15周年記念番組として、放映中のアニメ『シュバリエ』。
18世紀のフランスを舞台に、実在の騎士、デオン・ド・ボーモンの数奇な運命を史実と虚構を織り交ぜて描いた大河ドラマ。全23話からなるこのシリーズは、8月16日からスタートし、第11話がオンエアされた今、ちょうど物語の中盤というところでしょうか。
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美貌の騎士、デオン・ド・ボーモンを始め、ルイ15世、ロシアの女帝エリザヴェータ、その後の女帝エカテリーナなど、歴史に登場する人物たちに魅力的な架空キャラクターが加わった豪華絢爛オカルト・ミステリー。これは、フランスの歴史、文化が好きな人は必見です!...っても、WOWOW契約者しか見れないのですが。
製作はミレーヌ・ファルメールのビデオ・クリップ"Peut-etre toi"を手がけたプロダクションIG。繊細なキャラクター・デザインはもちろん、華麗な衣装とか、ヴェルサイユ宮殿のリアルさとか、目を奪われる部分が多いです。特にデジタル放送で見ると、そのクオリティーの高さが映えますね。

b0069502_1943747.gif革命前夜のフランス。ある夜明け、セーヌ河を漂流していた女性の遺体。彼女の名はリア・ド・ボーモン。ちょうどその頃、パリは身分の高い女性が次々と失踪し、殺伐としていた。秘密警察に所属していた、デオン・ド・ボーモンは謎の連続失踪事件を追っていたが、自分の姉、リアもまた、その犠牲者の一人となってしまったのだ。
美しく、冒険好きだったリアは、ルイ15世の寵愛を受け、機密局の一員でもあった。彼女の背景には、一体何が?
デオンは姉の死の謎を追う決意をするが、その真実にはヨーロッパ全土を揺るがす禁断の秘密が隠されていた...。
剣の達人でもあったリアがデオンの肉体に憑依する時、デオンは別の人格となって、"デオン=リア"が出現する。リアと同等の腕前と冷酷な気性を持つこの人物にデオンは戸惑う。ルイ15世夫人と頭蓋骨ベルのもとで、リアのドレスを身にまとい、降霊術を行うが、鏡の中にリアのメッセージが浮かび上がるのを見るのだった。

"Je suis avec toi"(我は君とともにいる)

デオンはロビン、デュラン、テラゴリーとともに4銃士として、ルイ15世の命を受け、ロシアに赴きます。目的はポロンゾフが持ち逃げした「王家の詩」と呼ばれるフランスの機密書類を取り返すこと。
そこで、ロシアの女帝エリザヴェータと謁見を果たします。
宮廷で催された変わった趣向の舞踏会。男はドレスを、女は男装するというパーティで、リアに生き写しのデオンが侍女姿のロビンとともにエリザヴェータの前に参上する。リアはエリザヴェータの親友であり、"同士"であったことを知るデオン達。実はこの"性転換パーティー"もリアの提案だったのです。「男であること、女であることの枠組みを外すべきである」という主旨で。
水面下でエリザヴェータ暗殺計画が進められていることを知った4銃士たちは何とか女帝殺害を阻止しようとしますが、詩編を操る謎の騎士、マクシミリアン・ロベスピエールが登場し...。

シュバリエ=chevalier とはフランス語で騎士を意味します。本作には、いくつかのキーワードがあって、物語の謎を解く鍵となっています。
<詩編>、<革命教団>、<詩人>、<ガーゴイル>、<機密局>、etc...。
<詩編>とは物語のオカルト部分を司るキーワードで世界を変える力を持っています。《PSALMS(パルムス)》や聖書の<詩篇>を意味し、<意思を持つ記号>として大きな秘密を持つ。リアの棺の蓋にも《PSALMS》の文字が刻まれていました。
この<詩編>を操る能力のある者は<詩人>と呼ばれ、人や器物を<カーゴイル>化させることができるのです。
<カーゴイル>とは異形の怪物。人がカーゴイル化する時もあれば、野良犬達がカーゴイル化して、デオン一行に襲いかかったりもします。<詩人>は<カーゴイル>を思うがままに操り、世界を変えようとします。
デオン達の機転で、一度は暗殺を免れたエリザヴェータですが、<詩人>マクシミリアンによってカーゴイル化された仲間達に食い殺される場面が出て来ます。
そのエリザヴェータの遺志を受け継ぎ、エカテリーナが次の女帝に君臨する、というエピソードも興味深いです。

伝説の騎士、デオン・ド・ボーモンとは...
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正式な名は、シャルル・ジュヌヴィエーヴ・ルイ・オーギュスト・アンドレ・ティーモテー・デオン・ド・ボーモン(1728-1810)。
ルイ15世の時代に実在したフランス貴族。
その希有なる美貌をかわれ、極秘任務を命ぜられ、1755年、ロシアへ。その特命とは、"女性"として、ロシア宮廷に潜入し、女帝エリザヴェータに取り入って、フランス寄りにさせること。
当時ロシアはイギリスと同盟関係を結ぼうとしており、フランスには大使の駐在を拒否するほど冷たかったらしい。仇敵イギリスと同盟を結ばれるのをどうしても阻止したかったルイ15世は民間外交と見せかけた"女性特殊工作員"を思いつく。で、女装しても違和感のなさそうな美男デオンに白羽の矢が立ったというわけですが、本物の女性を使わなかった理由は、当時のフランス女性は「あまり聡明ではない」とされていたからだそう...。
そういえば、本編の中でも「これからのフランス女性はもっと教養を磨かないと。今のままではフランスがダメになる」と母国の将来を案じるポンパドゥール夫人の姿が描かれています。
で、この特殊任務は功を奏し、見事フランス大使のロシア駐在権を獲得。しかし、な・な・な・なんと、デオンは男性として、ロシア大使館付きの書記官に任命されちゃうのです。それだけならまだしも、フランス女性はその書記官の妹リアだった、ということにして、ちゃっかり二重生活を続けることになってしまったんですね。
...というわけで、デオン・ド・ボーモンは、両性具有的シンボル、脱ジェンダーの象徴として、後世にその名を語られることとなったのです。

参考にさせていただいたページ
丼ちゃん「ミレーヌ詩集」 より
"San contrefacon"訳詩 の解説その2「シュヴァリエ・デオンについて」


アニメ本編の中では、リアが降臨したデオン=リアという設定なんですが、実際のシュヴァリエ・デオンは女装者だったんですね。
「男装の麗人」という言葉はありますが、こういう場合は何というんだろう?
ともかく、後半がどのような展開になって行くのか楽しみです。

画像元
『シュバリエ』公式サイト
プロダクションIG 公式サイト
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by marikzio | 2006-10-31 19:09 | Television | Comments(9)
Commented at 2006-11-03 18:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by marikzio at 2006-11-05 17:10
こちらこそ、初めまして!私のブログへ、ようこそ!!
しかも、同じ母校の方に読んでもらえたなんて、ヒ*キ感激。
私がMYLENE FARMERにハマったのは、大学生の時です。友人には紹介しましたが、周りに同じ思いを分かち合う仲間はいませんでした。当時の夢は生のミレーヌ・ファルメールとジェーン・バーキンに会うこと。どちらも果たすことができたので、タイムマシンに乗って、当時の自分に「会っちゃったよ〜、へへへ。」と報告したいです。
と、まあ、こんな変なオバサンのブログですが、是非また遊びに来てくださいな。
Commented by kiyo at 2006-11-06 18:29 x
早速、najoua belyzelにハマってます^^
いいですよね~(#^.^#)
日本でも受けると思うのですが~。

mylene farmerも好きですが、超限定盤を買う勇気がありません。
限定盤で満足しています!!
Commented by marikzio at 2006-11-07 18:59
ナジュア、なかなかいいですよね。ちょっと、エキゾチックなところが素敵です。日本で話題になるには、まずアメリカで成功しなければダメなような気がします。一年以上前に、このblogでダニエル・ポーターを紹介しましたが、ほぼ毎日のように検索にかかっていました。
最近になって、ドラマの主題歌になったり、来日してたりしてますが、チェックしてる人は、かなり前から注目してるもんなんですよね。

さすがに私もライブ盤の超限定物には手が出ません。スタジオ盤は思わず買ってしまったのですが、置き場所にも困ったので。
Commented by kiyo at 2006-11-08 17:44 x
やはりアメリカでの成功が鍵ですか~。
ラテン系は需要があるような気がしますが、フランスの歌手は難しいかもしれないですね。
najouaは今のようにひっそり人気がある状態がいいかも・・・^^;

ところで、lorieというフランスの歌手がmyleneの「sans contrefacon」をcdsのカップリングで歌っていたそうです。
you tubeでライブを見たら、今っぽく歌っていてかわいかったですよ~。

ライブの超限定盤はもっと豪華なんですか?
置き場所に困るなんて・・・。(笑)
myleneってすごいなぁ~!!
Commented by marikzio at 2006-11-08 22:45
kiyoさんのHNはフランスのバンドからかな?と思ったらKYOでしたね。(^^ゞ

あんまりメジャーに成り過ぎると、自分がまるでミーハーみたくなるので、ひっそり人気のままの方がいいかも知れません。充分ミーハーですが。

ロリーちゃんはアリゼちゃん(ミレーヌがプロデュースしたアイドル)に対抗して、カバーやったのか?と日本のファンの間でも話題になりましたよ。
その前にケイト・ライアンというシンガーが"Désenchantée"をカバーして、これは賛否両論(?)でした。
Commented by kiyo at 2006-11-09 16:49 x
kiyoは自分の名前の一部です~^^

lorieの他にもmyleneの歌をカバーしてる人がいたんですね。
でも、ケイト・ライアンという歌手がカバーした曲は難しい曲ですよね・・・。
あれはmyleneさんしか歌えない気がする。
でも、myleneは個性があるから、どんな人がカバーをしたとしても賛否両論になるのは仕方がないでしょうね。

ところで、アリゼちゃんは今は何をしているのでしょうか?
子育て中でしょうか・・・?
Commented by marikzio at 2006-11-09 21:05
アリゼちゃんはミレーヌ&ブトナの傘下を抜け、別なプロデューサーの下でアルバムを製作中じゃなかったかな?それも、結構前の話だったけど。
でも、リリース時には大々的にプロモーション展開すると思います。生まれ変わったアリゼちゃんもちょっと気になります。何しろすごい美形ですから。
でも、なんでミレーヌ達と手を切っちゃったんでしょうね?
Commented by kiyo at 2006-11-10 19:35 x
えー!!
そうなんですか・・・。
どうして彼らの手を離れたのか、理解できないですね。
残念です。
新しいアルバムがリリースされるのを楽しみにするしかないですね。
いつになるかな?
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