-The tale of the floating world- by Alain Escalle  PART2
Video Instalations

『ビデオ・インスタレーション』と聞いて、初め「何だろう?」と思ったのですが、モダン・アートやコンテンポラリー・アート(要するに今どきの芸術表現、ということなんですが)の展示でよく見かけるようになった、音とビジュアルを使った表現のことだったんですね。
パリのポンピドゥー・センターやNYのグッゲンハイム美術館で一角のブースを仕切って、ストーリーがあるようなないようなイメージ・フィルムが流れているのを見たことがあります。食事をしている人の顔とか、どうでもいいような場面が延々映っていたり、その場にいたら、頭が変になりそうな音楽と映像だったので、その場を早々に立ち去ったりして、会場で展示されているのをちゃんと見たことはありません。
このエスカル作品集DVDには4本のインスタレーション作品が収録されています。

「メデュースの筏」"La radeau de la Meduse"

短編フィルム「遭難の後で」のインスタレーション版。内容的にはほとんど映画と変わりませんが、映画の方には登場しなかった人魚がインスタレーションの中にいます。
一応ストーリー性があるので、連続性のないイメージを延々を見せられている、という感じではありません。しかし、これも映画同様、予備知識とか解説がなければ、この作品の素晴らしさはわからないですね。


「Dripping,Ground Zero」

短編フィルム「浮世物語」のインスタレーション版。
画面は2つあって、左側の窓が「浮世物語」で5人の男女が死の舞踏をしており、右側の窓は現代の日本。おそらく東京で撮影されたものらしく、大都会の雑踏の中を歩く男女の姿。中には平安時代の女役の女性や大人になったヒロユキらしい人物が一般的な服装をして街中を歩いています。Ground Zero(焼け野原)と移り変わり行く日本の姿を対比している表現。
そして、その二つの画面の背景は黒い雨なのです。

「私は炎になる」 "Je serai flamme"

キリスト(と、思われる男性)の姿を描いた、ちょっと過激な作品。
激しい音楽とともに、男性が体を捻じらせたり、苦悶の表情を浮かべたり、血を流しているイメージ。こんな題材を取り上げてみせるところにエスカルの独創性、他の人には真似できない才覚を見てしまいます。
この作品はミレーヌのコンサートで、クライマックスの"Avant Que L'Ombre..."の時のバックに使用されていました。曲のイメージにぴったりだったので、この曲のために作られた作品なのかと思っていましたが、発表されたのは2002年。フランス、ヴァランシエンヌのE-magiciens Festivalで上映されたそうです。
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「フォント・ブロー・魂と石」"Fontevraud,l'ame et la pierre"

フランス・ロアール地方にあるフォントブロー修道院、建立から900年の歴史を綴った、15分間ながら壮大な歴史絵巻。
村人が畑で働く牧歌的な風景の中に現れる一人の修道士。
そこから修道院の建設が始まり、建築の図面のような構図、田舎の娘たち、蝋燭の炎など、修道院の誕生が示されます。荘厳な礼拝堂を行き交う修道士や修道女。そして、貴族たちが集う華やかな場面など、この修道院の全盛期だった時代。しかし、盛者必衰のことわりをあらわすかのように、フランス革命後は牢獄として使用され、鞭のしなる音や囚人の溜め息だけが宙にこだまする。これらの情景が石壁から浮かび上がるように、次々登場し、変化して行くので、一瞬足りとも目が離せません。
そして、現在。過去から未来へと続く、窓の光の美しさが感動的。
このフィルムは建立900年記念を祝うために製作された作品なのだそうで、今も修道院の石壁をスクリーンに上映されているそうです。
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こうして見ると、エスカル作品には宗教的(特にキリスト教)な要素が結構反映されているように思います。宗教的でなくても、「浮世物語」のように"死"をイメージするものや、空想上のキャラクターなど、神秘的な事物に彼はインスパイアされることが多いようです。
先端のテクノロジーを駆使して、スピリチュアルな世界を実現させるエスカルの神業。
自分で製作作業中に怖くなってトイレに行けなくなったりする、ってことはないのかしら?(笑)

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画像元 公式サイト Alain Escalle Homepage
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by marikzio | 2006-06-12 18:17 | Movie | Comments(0)
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