-DARKNESS FALLS- by Jonathan Libeswan
2005年 06月 25日
抜けた乳歯と引き換えに子どもに金貨をくれる歯の妖精、"トゥース・フェアリー"。米国に伝わる伝説をモチーフにしたホラー映画です。
小さな港町、ダークネス・フォールズ。灯台の美しい、この町ではある恐ろしい伝説が語り継がれていました。
乳歯を持ってきた子どもたちに金貨をくれる心優しい女性マチルダは、家の火事が元で、顔に火傷を負い、二目と見れない姿になってしまいます。
傷のために、皮膚が光に過敏になってしまい、陶器製の仮面をつけ、日中は出歩かないようになってしまいました。
二人の子どもが行方不明になり、罪をきせられたマチルダは、人々の前で仮面を砕かれ火炙りの刑に。次の日、子どもたちは無事に保護されたのですが、マチルダのことはもみ消しにされてしまいました。
町に呪いをかけたマチルダが最後の乳歯が抜けた子どもの前に現れ、その姿を見てしまった者は容赦なく殺されてしまうという。
最後に乳歯が抜けた日の夜、そのゴーストを見てしまったカイル(チェイニー・クレイ)は、彼女が光に弱いと言うことを知っていて、明かりのついたバスルームに逃げ込みますが、母親をゴーストに殺されてしまいます。
少年は母親殺しの疑いをかけられ、施設に送られ、精神病院で過ごし、12年間の月日が経ちました。
カイルと幼なじみのケイトリン(エマ・コールフィールド)は自分の幼い弟マイケル(リー・コーミー)が、夜驚症でひどい睡眠障害になってしまい、同じような経験をしたカイルに連絡を取ります。
実はあの恐怖の一夜が未だに尾を引き、精神安定剤が手放せないカイル。マイケルもトゥース・フェアリーを見てしまったに違いない、と思った彼はマイケルを助けるべく、長らく足を踏み入れなかった、忌まわしい想い出の残るダークネス・フォールズに向かう決意をします。
カイルの過去を知る者と森の中で乱闘になってしまうカイル。しかし、暗闇の中で、相手の男は何者かに殺されてしまいました。
再び殺人事件の容疑者にされてしまうカイル。しかし、彼は見たのです。暗闇の中でおぞましい形相の老婆のゴーストを...。
自分の歯はいつの間にか生え変わっていたので、最後に乳歯が抜けた時のことを覚えていません。
私が小さい頃は乳歯が抜けると「丈夫な歯が生えてくるように、ネズミにあげよう」ということで、家の軒下とかにぽん、と放り投げていたような。
アメリカではおこずかいをくれる妖精のお話なんですね。ぐらつく乳歯を自分で抜くのは、結構大きい試練だったことを思い出しました。
映画の中で幼いケイトリンがカイルの乳歯を見て、「もう子どもじゃないのね」というシーンがあって印象に残りました。
典型的ホラー映画ですが、「子どもが大人になってしまうことの不安感」みたいなものを出してくれたら、もっと映画に深みが出たのにな、と思いましたが、なかなかそんなふうにもいかないか。
私事ですが、最近右側の上の歯がズキズキ痛んだので、歯医者に行ったら、自分ではわかりにくいような場所に虫歯ができていました。それもかなり進行していて、神経を抜き、「かぶせ」る処置をしなくてはなりませんでした。
その「かぶせ」に3万円もかかって、痛いなぁ、と思っていたのに、今日、もっと大きな虫歯が発見されて、これで6万...。
しかも、上左側もなんか怪しくて、来週調べてもらうことになっていますが、これも進行していたら、10万超えるかも...。
私にとっては、この映画なんかより、自分の身に現実に起こっていることの方がコワイです。(号泣)
「黒の怨」公式サイト