ブロードウェイ・ミュージカル -CHICAGO-
2005年 01月 20日
私もこの「シカゴ」だけは何が何でも観たいと思い、かつNY滞在中、観劇した中で一番だと思いました。
故ボブ・フォッシーによるかっこいい振付けと出演者のセクシーな衣装。何と言ってもアヴァンギャルド、何と言ってもクール。まさに大人のための極上エンターティメントであって、こんな所に子どもなんかを連れて入って欲しくありません。
殺人を犯したヴェルマとロキシー。すでにスターだったヴェルマに憧れていたロキシーは自分も有名になることを夢見ていたのに、愛人を殺してしまいます。やり手弁護士ビリー・フリンはロキシーのために正当防衛のストーリーをでっち上げ、報道機関に大々的にアピール。その策略が見事に当たり、彼女は一躍時の人となるのでした。
ロキシーの名声と幸運にあやかりたいと思ったヴェルマ、自分と一緒に組んでみないか、とロキシーに持ちかけるのですが...。
ハチャメチャなストーリー展開。舞台が刑務所なのに、出演している女性陣は目のやり場に困るようなアミアミ・透け透けコスチューム。極め付けはストーリーに関係ないのにいっぱい出てくる男たち...。
でも、イイんです。毒の笑いがあって、お色気があって、一度観たら、もう一回観たくなる。「シカゴ」は圧倒的にリピート率の高い演目なのではないでしょうか?
「シカゴ」の舞台はちょっと変わっています。ふつーオーケストラ陣は舞台の下にあって、観客から見えないようになっていますが、ステージの真ん中にある階段で堂々と演奏し、その前でダンサー達が踊っている、という趣向です。
(そう言えば「キャバレー」もオーケストラが舞台装置の上で演奏し、演奏者も皆セクシーな衣装でした)
映画ではキャサリン・ゼタ・ジョーンズが演じていたヴェルマはCaroline O'connor(上の写真の左から2番目の女性)がプレイしていました。レニー・セルヴィガーが演じたロキシー役はCharlotte D'amboise(ここに写真はないけれど)。とっても綺麗な人でした。途中で台詞を度忘れしたのか、「あらっ、嫌だわ。ディナー抜きで練習してたのよ。」なんて咄嗟にジョークが出たりして可愛いかったです。
カッコいい出演者が総ぞろいの中、人が良過ぎて間抜けなロキシーの夫がいい味を出していました。妻に浮気され、利用され、嘘も満足につけずに彼女に罵倒されるエイモス。そんな彼が自分のふがいなさを嘆いて歌う場面は哀しくも可笑しいのです。
ただ、ちょっと残念だったのは、滞在4日目とあって、疲れがたまり、途中でうとうとしてしまったこと。ま、これは「シカゴ」に限ったことじゃないんですが。
今度NYでリピートする時はまだパワーが余っている1日か2日目にぶつけなければ。
「CHICAGO」の公式サイト