斜陽期のFrankie goes to Hollywood
もう、3年くらい前だったのか...。
過去記事 「Frankie Goes to Hollywood はどうしてる?」 で、自分がフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのファンであったことをカミング・アウト(年ヴァレ)し、2007年現在のホリー・ジョンソンの消息を辿り、そして、2004年に新生FGTHが結成されていたことを突き止めたんですね。あの記事は夜中に書き出して、いろいろ調べながら進めているうちに、いつの間にか、朝の4:30ぐらいになって空が白んでいたことを覚えています。そして、新生FGTHの新フロントマン、Ryan Molloy のその後の活動は、Kotoさん の情報により知るようになり、このブログにもちょくちょく登場することとなりました。 
その記事の最後に結んだ「でもライアン君まだ若いし、俳優もやってるようなので、バンドの活動が途絶えたとしても、どこかでお姿を見れるのではないでしょうか。」という私の発言は現実のものとなったわけです。とは言うものの、この記事の本題はライアンではないので、このぐらいにして、今日は、80年代ブリティッシュの音楽シーンに彗星のように現れ、今もなおカルト的存在として語り継がれているFrankie Goes To Hollywood が、下降の一途を辿り、解散へと追い込まれて行った斜陽期について、少し語ってみたいと思います。

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リバプールの無名なアマチュア・バンドに過ぎなかったFGTHは、天才的仕掛け人、トレバー・ホーンの策略により、社会現象を引き起こすほどの怪物グループに大化け。メンバーがゲイであることや、放送禁止になるほどの過激な歌詞、スキャンダラスな映像表現など、まさに彼らの存在は80年代の時代精神が求めていたものにドンピシャだったのでしょう。ヒットチャートを独走した2枚のシングルを収録した"Welcome To The Pleasuredome (1984)"は大成功を収めますが、マスコミや他のミュージシャンに叩かれたり、ホリー・ジョンソンばかりが注目され、メンバー間の人間関係がぎくしゃくし始めて、過熱したブームにも陰りが見えて来た中、2枚目のアルバム、"Liverpool " を発表。(1986)

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1. Warriors Of Wasteland
2. Rage Hard
3. Kill The Pain
4. Maimum Joy
5. Watching The Wildlife
6. Lunar Bay
7. For Heaven's Sake
8. Is Anybody Out There?

「トレバー・ホーンの操り人形」などと、マスコミや他のミュージシャンに叩かれたからなのか、専制的なホーンのやり方に反発するようになったのか、実情はわかりませんが、2作目にはトレバーさんは関わっておりませんね。「なら、いい加減にせい!」とでも愛想つかされたのでしょうか?
緻密で懲りに凝った熟練のホーンのプロデュースに比べると明らかに凡庸。ビデオクリップも何作か作られてますが、下降し始めた人気の追い風になることもなく、地味な印象のアルバムでした。

でもでもでも、私的には前作より好きな作品で、ヘビロテ度高かったんです

b0069502_1154086.jpg耳の肥えたリスナーなら、1曲目のところで「ダメだこりゃ!」と切り捨てるような作品だったかも知れません。自分はまだ子供だったので、久々にホリー節が聴けただけでも嬉しかったのかも知れません。それでも、やっぱり2枚目の方が聴きやすいと思いました。
"Pleasure Dome" は懲りすぎて曲が中途半端に長い、シングル曲ばかり強烈で、それ以外はあまりたいしたことがなく、ブルース・スプリングスティーンやフランク・シナトラのカバーも取り入れていますが、あれもこれも、と取り込み過ぎて、全体的に統一感がなくてコンセプトがはっきりしないアルバムだと思ってたのです。子供心にも。
その点、"Liverpool” は収録曲数も長さもちょうどいいし、ハードロックとバラードと、バランス良く統一されているので、ようやく、彼ららしいものを聴けた、と思ったものです。
Anton Corbijn が担当していたジャケ写もシンプルで格好良い、と思ってました。
もう、今から15年くらい前?、FGTHの復刻版CDが店頭に並んでましたが、私が迷わず手にしたのは"Liverpool"の方。"Relax"も惜しいけど、こっちの方が聴きたかったのです。"Watching the wildlife"がお気に入りでした。

この頃になると、日本でもあまり注目されていなくて、MTVで彼らのビデオクリップを視ることもできなかったのですが、You Tube で検索すると、結構出てきますね。
今見ると、当時の80年代ファッションが微妙なダサ加減だし、ホリーさんもでデビュー当時の匂い立つような妖しいオーラが消えて普通っぽい。でも、独特のマリオネット風のダンス、艶のあるボーカルなど、やっぱりカリスマ性を感じます。
最初観た時は「ショボイなー」と思った映像も、よくよく観ると、しっかり作られてます。話題性ばかりが先行しすぎて、アーチストとして地に足がついた物を作って行こうとした時には、あまり注目されなくなってしまって残念でした。"Liverpool"は、もう少し評価されても良かったのではないか、と私は思ってます。







結局、たった2枚のアルバムを残して、FGTHは解散、という末路を辿ります。
その後、Holly Jhonson はソロデビュー。
1st アルバム、"Blast"(1989)はなかなかの出来映えで、シングル"Love Train"も大ヒット。私もこの曲、大好きです。センセーショナルさが売りだったFGTHを離れても、ちゃんと安定感のある曲を作れるホリーさんに安心いたしました。
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そ、そしたら、何と、ホリーさんの隣で踊り回ってたポール・ラザフォードもソロデビューしてたんですね。ひえ~!!
確かに昔、洋楽雑誌で「元フランキーのポールもソロ・デビュー」という記事を読んだことあったような...。あまり彼には興味なかったので(失礼)、読んでもスルーしてしまってたんですね。
ジャケ、結構立派なものを作ってもらってたんですね。天使様とは!

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そして、ギャー、ビデオクリップまで。こりゃ、びっくりたまげた。
ホリーとは路線を異にするR&B調。



その後、ポールさんは芸能界を離れて、オーストラリアだったかどこかで長年のパートナーと一緒に
農場経営をしている、とかいう情報をネットで見たんですが、2003年に新生FGTHで昔の仲間とともに、音楽活動を再開しますね。その後、またゴタゴタがあって、FGTHは活動を停止するんですが、その後はどうされてるんでしょ?また、農場に戻ったか、何らかの形で音楽活動をしているのか?その他のメンバーにしても、音楽は続けてるっぽいですね。


b0069502_11533137.jpgホリー・ジョンソンは1991年に2枚目のアルバムをリリースして、順調に音楽活動を続けて行くかのように思われましたが、自分がHIVに感染していることを知ります。ちょうど、これまたゲイで有名だったフレディ・マーキュリーがエイズで他界した年でもあったので、ホリーさんの人生も、これで終わりか、と思われたのですが、彼は一時的な活動停止期間を経て、今もご健在で音楽活動も続けています。しかも、その間に画家にまでなったりして。
左の写真は憧れのアンディ・ウォーホールと(1984)。
当時の飛ぶ鳥落とす勢いの生意気そうなイメージとはうって変わって、初々しいホリーさん。世界の巨匠の横で小さくなってます。その頃から、絵を描いていたのでしょうか?


あの坂本龍一と衝撃のコラボレーション!
フランキー解散から8年。でも、ほとんど変わってませんね。このセクシュアルさ、コケティッシュな声も相変わらず。この圧倒的な存在感は鳥肌モノです。



リメイク版 "Relax 2009 のビデオクリップから。
2009年バージョンは現代的、というか健康的過ぎて、オリジナルの持ついかがわしさ、子どもが覗いてはいけない世界のような危うさが薄くなって、少々物足りないけれど、元気そうなお姿が見られて嬉しい。もうすっかりアラフィフ(50歳前後)のおじ様なんですが、もともとホリーさんはシャツとジーンズよりダンディなスーツ姿の方が似合っていたから、そんなに違和感ないです。

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何かのサイン会?ファンが運営するFacebookから。
Myspaceでも、曲が試聴できます。歌唱力は全然衰えてませんね。今はロンドン在住なのか...。
twitterでも、割と頻繁に書き込まれてます。
激動の四半世紀を乗り越え、ますますお盛ん053.gifなホリーさんなのでした。

Holly Jhonson official Myspace

Holly Jhonson twitter
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by marikzio | 2010-08-08 23:57 | Other Music | Comments(11)
Commented by Koto at 2010-08-11 23:08 x
marikzioさん、こんばんは、ご無沙汰してすみません><
ちょっといろいろ現実逃避ぎみな私・・・??(謎)
でもmarikzio さんの意欲的な更新を読んで情熱が沸きあがってきましたよ(笑)
この記事から当時の自分の思い出まで蘇ってきました。
「Warriors~」は当時待望の新作でMTVではかなりかかっていたと思います。ただ、時期が遅すぎたのか、タイミングを逃したのかさほど売れず…怖い世界ですね。ポールのソロはABCのプロデュースだったらしいです。だからトレーバーの時、「舞台のFGTHを見て涙が出た」って言ってたんですね。仲良かったのかな。(私は舞台のABCを見て涙が出そうでしたが)

あと、自分の音楽の根源は坂本龍一なのです(嫌いにならないで)
なるほど、いろいろと好きな音楽はつながっていますよねぇ。坂本龍一とABCもつながっているし・・・
ウン十年たっても人間って変わらないね(笑)
と、自分のチラ裏を書いてすみません(汗)懐かしい思い出を思い出させてくれてありがとうです。
でも今でもホリーさんも頑張ってるし、ポールさんも負けるなって感じです。やっぱりホリーさんは腹立たしい・・・
Commented by marikzio at 2010-08-12 15:13
kotoさん、多忙な中、コメントありがとうございます。ポールさんはABCプロデュースだったのですね!どうりでゴージャスなわけだ。フランキー達は別なメジャーレーベルに決まりかけていたのに、トレバホーンに一目惚れされて、半ば強引にZTTに引き込まれたみたいです。それからも強引なプロデュースで大スターにしてもらったものの、本来あるべき姿としての自分達を見失ってしまったのが一番大きかったのでしょう。
Commented by marikzio at 2010-08-12 15:16
字数制限があったので続けて投稿。

ZTTでなくても充分やっていける実力はあったんじゃないかな?でも、「トレバホーンに操られた似非バンド」みたいな言われ方をされて辛かったでしょうね。
ホリーさんには、もうちょっと寛容になって欲しかったですね。あのバンドはやはり多くの人にとって夢ですよ。
あと、何十年経っても好きな音楽は繋がっている、と言う意見に激しく同感。
Commented by アンナドミノピザ at 2011-08-05 16:52 x
初めまして。こちら「TSUTAYAでDVD借りてなければヒマヒマ無間地獄」な台風の沖縄からです。
もう、ビックリしました。こんなにFGTHを語ってくれているサイトを見たのは初めてです。ありがとうございます!
私もFGTHは大好きなミュージシャンです。宝焼酎レジェンド?のCMでプレジャードームが使われていたのを今でも鮮明に思い出せます。もう26年前ぐらいでしょうかね。あぁ…ホントに嬉しいです。色々思い出して感動の涙がひとすじ…
Paulのその後も調べていた(つもり)のですが見つけられず、こちらでPVを見てまさにギャー!です。こんなにライトな感じの声だったのですね。プレジャードームの「Shooting stars never stop」コーラスの声というイメージだったので、肩透かしをくらった感じです。
Marikzioさんと同じく、私もLiverpoolの方が好きですよ。特に「For Heaven's Sake」と「Is Anybody Out There?」ですね。
Commented by アンナドミノピザ at 2011-08-05 16:53 x
と、そこでビックリ!右にある画像はミレーヌ・ファルメールじゃないですか!彼女も大好きなミュージシャンです。
あ、食料品の買出しに行かねば!嫁はいいとして娘の食欲を満たさねば!店が閉まってしまう!(ってほとんどの店が閉まってますけどね)後でまた書き込みさせてください。よろしくおねがいします。
PS. こちらにたどりついた検索ワードは、「Frankie ホリー ダンス」でした。マリオネットとはお優しい(。つ∀≦。)
Commented by marikzio at 2011-08-06 09:10
アンナドミノピザさん、初めまして!
沖縄の方がコメントして下さったなんて、このブログの開設以来です。
台風の方はニュースにもなってますね。大丈夫ですか?

FGTHの記事、喜んで頂けて何よりです。メンバーもそれなりに息災でいらっしゃるようで、特にホリーさんはHIVキャリアにも関わらず、相変わらずパワフルに生きてるようです。
一度は復活したんですけど、諸事情により、活動停止してるのが残念。

ミレーヌ、お好きなんですね。このブログにもよく登場してます。コンサートも二回行く事が出来ました。
Commented by アンナドミノピザ at 2012-08-26 00:57 x
こんばんは。また書き込みさせてください!
今回も台風なのですが、明日は沖縄史上最強(byウェザーニュース)のやつが来るようで、軽くビビッております。
とりあえず食料、生活用水、電池にラジオは準備したのですが、
ホリーの「フゥー!!(ハァー!!でしょうか?)」は準備できていなかったのでお邪魔させていただきました。こちらの動画で補充させていただきます。ありがとうございました。それでは後ほど!
Commented by marikzio at 2012-08-26 20:33
アンナドミノピザさん、お久しぶりです。
何と昨年とほぼ似たような時期、しかも台風の時に書き込みなさってますね。やはりホリーは風を呼ぶ男なのでしょうか?
何とか無事に乗り切れますように!
Commented by アンナドミノピザ at 2012-09-15 23:17 x
たびたびすいません。やはり今日も台風です。
この前は「沖縄史上最強の台風」とか言っておきながら、全然ヘナチョコでした。街路樹の一本も倒れておりませんでした。
今回のはちょっと違います。だいぶビュービューいってます。
前回でホリーの「ハァー!」(になりました)がムダになってしまった分、今日は十分活躍していただきます。それにしてもホリーの動きはいつ見ても目が覚めます。
とりあえず外から聞こえる音が怖いので寝ますね。失礼します!
Commented by ぶう at 2012-10-02 23:55 x
わたしもWatching the Wildlifeが好きです★,。・:*:♪・゚’
Commented by marikzio at 2012-10-30 12:01
ぶうさん、初めまして!
せっかくコメント頂いたのに、お返事してなくてすみません。
"Watching..."の良さがわかる人は貴重です。ホリーさんは日々ツィートして、お達者ですので、細々とでも音楽やって欲しいですよね。
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