人気ブログランキング | 話題のタグを見る

NYで見つけた赤い糸!? Ferro Tiziano

おフレンチ主義だった(実際はそれほどでもない)marikzioがイタリアン・ポップスの世界に片足踏み込むきっかけとなったイタリアの超人気シンガー、Tiziano Ferro(てぃちあ〜の・ふぇっろ)いよいよmarikzioブログに登場です。
NYで見つけた赤い糸!? Ferro Tiziano_b0069502_17262635.gif2003年の1月初め、NY旅行をした私は滞在期間中、毎晩ブロードウェイ・ミュージカルを見に行きました。NY滞在最終日の夜の演目は「アイーダ」。パレス劇場はブロードウェイのど真ん中にあり、開演までの時間を潰そうと私は近くにあるヴァージン・メガストアに入りました。カルラ・ブルーニのCDがないかと思ってヨーロピアン・コーナーの方に行ってみましたが、お目当ての品はありませんでした。試聴コーナーがあったので、何気なく眺めていたら、とても横顔の美しい若い男性のCDジャケットが目に入りました。まるで美術館にある絵画の中の人物みたいだと思いながら手にとってみると、イタリアの歌手だということがわかりました。
ヘッドホーンを当てて早速試聴。いかにもイタリア〜ンという感じのちょっと大げさなぐらいのドラマチックなイントロ。ラップ調で歌うハスキー・ボイスに「下手ではないな。」と思いました。次の曲にスキップしてみるとこれも好印象でした。即、購入決定。
こうして私はTiziano Ferroの"Rosso relativo''(ろっそ・れらてぃぼ)を日本に持ち帰ったのですが、一週間もたたないうちにTZN中毒になってしまいました。「一体この人は何者!?」と思いインターネットで調べたところ、イタリアの若手R&Bシンガーで"Ross〜''がデビュー・アルバムで当時なんと21歳。イタリア国内のみならずスペイン、ベルギー、ドイツでも大人気だとか。どうりでこの私が夢中になってしまうわけです。
2003年11月には2ndアルバム"111''(ちぇんとうんでぃち)が発売になり、前作の成功を反映してか写真が多くなり、より派手でパワフルな仕上がりになっていました。ややアメリカで受けることを意識しているような感じはしましたが、私にとっては充分満足のいくものであり、それどころか2枚目にしてこれほど完成度の高いものを創り出すTizianoと、彼のまわりのスタッフの技量に脱帽しました。
イタリアの音楽界ではTizianoの亜流みたいな男性シンガーがデビューしたりTiziano路線にイメージチェンジする人が出たりする動きがあるようです。てぃちあ〜の人気にあやかろうとしているのか、それとも皆てぃちあ〜のに憧れているのか?

TZNの音楽はどうしてこうも人を惹きつけるのでしょうか?私は彼の音楽を聴くと自分の中にイマジネーションのようなものが広がるのを感じます。試聴コーナーで初めて耳にした"Le Cose Che Non Dici''にしろ、ダイナミックな"111''にしろ、ソウルフルな"Perverso"そして、"Imbranato''など視覚的イメージを喚起させる愉しみをもたらすので、「何度でも聴きたい」という渇望を呼び起こします。
そう、まさにMagic of The Music!
私が最も愛するフランスの歌手Mylene Farmerも聴く者のイマジネーションの世界に触れる音楽を創る人です。フランスやイタリアにはこのように聴き手の感覚に訴えかけるタイプの歌手が多いような気がします。
巷ではカフェ・ミュージックとか言って、BGMとして会話の邪魔にならないような音楽がお洒落とされ、コンピレーション・アルバムもいっぱい作られていますが、私はその手の物には物足りなさを感じてしまいます。
以前、もあさんの掲示板で、Paola & Chiaraの半オフィシャルサイトを運営しているJoecoolさんに"Rosso Relativo''の中に登場するPaolaはどんな女性なのかと尋ねたところ、歌詞を一部訳して書き込んでくださいました。それをここに掲載したいと思います。(ご本人の承諾済)

その欲望は夜更けからきみの胸のなかで暴れて叫んで傷ついて歌いだしたのさ
パオラ、おおパオラ
その空しさはある夜ついに限界を超え、きみは王子を200人ばかりも求め捜してみたけれど
それでもきみはやっぱり自分の城に虜われた女主人なのさ
きみの赤い運命の索糸は
まだ愛の汚れに染まっちゃいないけれど
もうすぐその心の内側が歌いだすに違いない
あまりにも長すぎた孤独の歌を
立ちあがるのさ 今夜こそ自分自身の愛を捜すんだ
明日になれば元のきみに戻ってしまうのだから
けれどその後はもう抑えられず
もっといいやり方を求めることになるはずさ

その引っ込み思案は夜更けには去って散り絶えて…霧消したのさ きみの瞳から
パオラ、おおパオラ
かくれんぼよろしく身を潜め、姿を現しては捜し回る
鬼の役回りを演じてた でもきみはほんとうは
深い森に迷いこんでしまった餌食のほうなのさ
きみの赤い運命の索糸は
まだ愛の汚れに染まっちゃいないけれど
もうすぐその心の内側が歌いだすに違いない
あまりにも長すぎた孤独の歌を
立ちあがるのさ 今夜こそ自分自身の愛を捜すんだ
明日になれば元のきみに戻ってしまうのだから
けれどその後はもう抑えられず
もっといいやり方を求めることになるはずさ

(Tiziano Ferro "Rosso Relativo" より訳:Joecool) 

目からウロコだったのは"Rosso Relativo''は直訳すれば「赤い関係」となると思うのだけど、それを『赤い運命の索糸』と絶妙に意訳していることでした。やってくれるね。
それにしても、この歌はパオラという魅力的な女性に恋い焦がれる思いを歌ったものだとばかり思ってたらこんなにロマンチックな内容だったとは。これはヨーロッパ中の女の子が飛びつくはずですよね。
Tiziano Ferroの公式サイト
Commented by marikzio at 2004-12-07 10:32
Joecoolさん、対訳追加ありがとうございます。
Tizianoの感性も凄いけど、Joecoolさんのボキャブラもたいしたもんです。ご自分で訳して照れ臭くなかったですか?
さすが半イタリア人!?
Commented by taty at 2004-12-07 21:14 x
はじめまして。あんきーおさんのとこらから来ました。先日VIDEOITALIAで"Sere nere"のVIDEOを初めて見てTZN中毒になりました。やっと見つけたーって感じです。他の歌は"Ti voglio bene"しか知りませんが、ロマンチックな歌詞を見たら"Rosso Relativo"も聞いてみたい! 「111」買わなくては!
Commented by marikzio at 2004-12-07 22:39
tatyさん、ようこそ!実は私もあんきーおさん経由でtatyさんのブログROMしたことあります。ロバート・パーマーのあの曲大好きでした。(笑)ある意味名曲です。
"Rosso〜''のPVも素敵ですよ。Tizianoは存在に華があるからシンプルな映像でも見とれてしまいます。でも、最近また太ってきたらしい、という噂もあるのでちょっと心配。
Commented by paolaechiara at 2004-12-07 23:53
ん? コメントで書き込んでた2番の歌詞が、本文のほうに取り込まれてますね。
オレにとっては訳しやすかったですよ。ふだん、歯の浮くような熱い台詞を女の子に投げかけるなんて日常茶飯事なので(ウソ)。
1番も2番も、それぞれ15分ぐらいで適当に作ったので、いろいろと直したいところが出てきました。あとブリッジ部分も未訳だし、いずれうちのブログでTZNネタを書いたときにでも、決定訳を公開しようと思います。
Commented by marikzio at 2004-12-08 00:22
ハイ、コメント欄に隠しておくのは勿体ないので、勝手ながら取り込ませて頂ました。すみません。(^^ゞ
あれが15分くらいでってのもビックリ。完全版がいつの日かJoecoolブログで公開されるのを楽しみにしております。
by marikzio | 2004-12-05 18:16 | Italian Music | Comments(5)

marikzio=mahのブログにようこそ。私の好きな音楽や映画を紹介しています。


by marikzio
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31