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2007年ブログおさめ
とうとう今年も残すところ、あと3日。2007年は皆さんにとってどんな1年だったのでしょうか?
私はと言えば、MyspaceやMix、SkyrockなどのSNSで活動の場を増やし、本ブログ開局3周年にして東京オフに参加するなど、自分の世界をちょこっとだけ広げました。いや、何よりも長年ネットを通じて交流させて頂いた人たちと遂に tête à tête でお話出来たことが一番のプレゼントだったと思います。
来年はリアル世界でもネット世界でも日々精進し、めざす自分に一歩でも近づきたいと思う所存でございますので、来年もまたmarikzioと"なんぽるとくぁ"を宜しくお願いいたします。(._.)オジギ

本当は2007年の大トリとして、寺山修司の"Les Fruits de la passion"のレビューを途中まで書いていたのですが、年賀状書きやら何やらでなかなか進まないままにネット環境のない実家に帰省することになりました。
ひょっとしたらネットカフェかなんかでアップ出来るかも知れませんが、とりあえずブログおさめのご挨拶だけでもしておきたいと思います。
私事ではございますが、1月にパリに行くことになりました。一時期はとりやめも考えたのですが、結果的にはパリツアーをキャンセルしないで敢行いたします。
無事にパリから戻ってきたらドタバタ旅行記を書きたいと思っておりますので、どーぞお付き合いくださいませ。
それでは、2008年が私と皆様にとって素敵な一年となりますように!

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by marikzio | 2007-12-29 12:54 | Comments(6)

Doriand "Contact"
「エレナ繋がりで是非こちらも聴いてもらいたいっ♡」と ワンダー獅子狗さん から紹介して頂いた1枚のCD。
Doriand(どりあん)はエレナ・ノゲラの"Projet:BIKINI"の制作に深く関わったという人物。それとほぼ同時期(1996)にリリースされたという本作品は彼自身の1stアルバムでもあります。

Doriand "Contact"
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顔のほぼ半分がズレたようなビジュアル。この顔の濃さ、髭の濃さ、いかにも典型的なフランス人の顔ですね。さて、肝心のサウンドは?と言いますと、オープニングの"A Ton Contact"で「うわーっ、この感じ懐かしい!」という感覚を抱いてしまいました。
もちろん、ドリアン君は初めて聞くアーチストだし、彼の音楽をどこかで聴いたことがあったわけでもない。でも軽妙洒脱な音楽センス、甘い低音ボーカル、フランス語独特のまろやかな感触、これ90年代に日本でも人気のあった L'affaire Louis Torio の初期みたいだと自分は思ったのです。ラフェール・ルイ・トリオはかつて自分が夢中になって聴いていたアーチスト。ちょっと半音がかった旋律が時に甘く時にメランコリック。ロック、ジャズ、レゲエなどあらゆるジャンルの音楽を取り入れ、緻密に計算されたアレンジは「次は何が飛び出すんだろう?」というワクワク感を抱かせ、彼らの世界はまさに自分のツボにハマりました。それに似たような感覚を私はドリアン君に見い出してしまったわけなのですが、こんなふうに思ったのは自分だけなのでしょうか??

とにかくドリアン君の奏でる音楽には広がりがあって万華鏡のように変化します。そして少しくぐもった感じのボーカル。だけどバンジャマン・ビオレーのように暑苦しいほどのひび割れ声ではありません。一見、英米風ポップスを追求したかのような楽曲なのですが、実はフランス語の美しい響きが非常に映えるメロディーです。
「シャンソンとまではいかないけど、英語圏にはないヨーロッパ的な音楽」を求めているような層にとって、これはズキュンと来るアルバムです。
これがリリースされたのは11年前。日本では、フレンチ・ブームの余韻が残っていた時期でいろんな仏人の日本盤が地方のレコード店でもまだ買えました。その中にこの"Contact"の姿があったのかも知れません。でも私は知りませんでした。もし見つけていたら、たぶん自分は狂喜狂乱してたと思います。
ワンダー獅子狗さん、ほんとにアリガトーショコラ☆(←使ってみた(^-^))
ジャンル的には打ち込み式のポップスを主体とし、アコースティック、ジャズ、バラード、R&Bなどの各種音楽要素が巧みに盛り込まれていると思います。全10トラック、捨て曲がありません。
自分が一番好きなのは"L'amant Carnivore"。ギター伴奏からオーケストレーションに広がって行く展開がとてもドゥリーミー。ノリノリから一転、気だるい"Les Mots"もいい。

Doriandは"Contact"の後、2枚のアルバムを発表しています。

b0069502_10543674.jpgSommets Trompeurs(1999)

b0069502_10545462.jpgLe Grand Bain(2004)

"Contact"と"Sommets Trompeurs"は在庫切れ。amazon.frでマーケット・プレイスで出品されているのみです。"Le Grand Bain"も2004年リリースでなのでこちらも怪しいですね。現地のFnacやVirginに行ったとしても彼のCDには出会えなさそうです。
次作に期待!?

Video Clips
Doriand aucune personnalite
Doriand Johnny flyer

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ドリアン君が手がけたエレナちゃんの"ビキニ計画"は、やはり彼の音楽性が色濃く出ていると思います。この人はエレナの姉LIOの最新アルバムもプロデュースしているそうです。
ポルトガル系美女姉妹の他にも彼はAlian Chamfortなど、数多くのミュージシャンとコラボしています。来年4月に来日予定のケレン・アンともデュエットしてるんですね。

Keren Ann & Doriand - L'age des saisons
doriand keren ann enregistrement

Official site Doriand
Myspace Music Doriand -Myspace
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by marikzio | 2007-12-26 10:41 | French Music | Comments(5)

Helena Noguerra "Fraise Vanille"
2007年10月に新作をリリースしたエレナ・ノゲラ。
"Fraise Vanille"(ふれーず・う゛ぁにーゆ)は、ほぼ全楽曲60年代風シャンソンというアコースティックな作品。懐古的香りがプンプン漂う中に官能的なハスキー・ボイスが絶妙にからんだ、まさに大人の"苺バニラ"味。049.gif
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FRAISE VANILLE -HELENA NOGUERRA

ワンダー獅子狗さんによると、このアルバムは作詞・作曲は全曲、Serge Rezvani(セルジュ・レズヴァニ)によるもの。レズヴァニがエレナに楽曲を提供することになった経緯は彼の小説『Le Testament amoureux』に深く感銘を受けたエレナが彼に手紙を送ったことに端を発しているようです。
小説家であり画家でもあるセルジュ・レズヴァニは御年79歳。「Bassiak/バシアック」の名で多くの映画音楽の名曲を残した巨匠でもあります。彼の歌はジャンヌ・モローやアンナ・カリーナらに歌われ、ヌーヴェル・ヴァーグと呼ばれた、まさにあの時代を彩った人物なのですね。エレナもまたバシアックを愛する母親の影響で幼い頃からその音楽に慣れ親しんでいたという地盤があったということから、この奇跡的コラボの誕生と相成ったわけです。
60年代シャンソン、というと自分にとっては敷居の高い音楽のような気もしていたのですが、エレナの色香漂う声とルックス、そして ワンダー獅子狗さんの大絶賛レビュー に心動かされて本作"Fraise Vanille"を聴いて見ることにしました。
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1番最初のトラック"Le Tourbillon"はクラリネット以外は何の演奏もない中でのソロ・ボーカル。1曲目はアルバム全体の印象を決めるという重要なところなのにド直球で決めてくれます。メロディーがきれい。それ以上に彼女の声が艶っぽくて鳥肌もの。デビュー・アルバム"BIKINI"の時より遙かに大人っぽくなっていて驚きました。
アルバム全体としては演奏もシンプルで派手さはありませんが、その分エレナ自身の声で勝負してます。声、歌唱力のまずさをアレンジやコーラスで底上げしている昨今のアルバムと対極にあるような作品。
それにしても情緒的なお声。曲によってはフランソワーズ・アルディっぽく聴こえなくもない。あの時代を生きた人、あるいはあの時代の音楽が好きな人にとってはたまらないのではないでしょうか。エレナが歌うとちょっと今風にも聴こえますね。
私がお気に入りなのは、"Le Tourbillon"、"La Vie S'envole"、"Moi Je Préfère"、"Minuit Orly"です。"La Bécasse"のようなコミカルさもご愛敬。
本作では4人のミュージャンも顔を出しています。Vincent Delerm、Marie-France、Katerine、そしてSerge Rezvani。

まずは、ビデオ・クリップをご覧になって彼女の麗しさをとくとご堪能あれ。シンガーとして、女性としての成熟ぶりにクラクラッとなること必至です。

FRAISE VANILLE INTRO
TOUT MOROSE

b0069502_22565643.jpg以前の記事 でも紹介したとおりエレナ・ノゲラは80年代を代表するポップシンガー、リオの妹。ファッション・モデルや女優テレビ・タレントとして活躍し、バックコーラスとして姉のアルバムにも参加。それをきっかけにミュージャン活動を始めることになりますが、本格的デビューは98年。姉ほどの派手さはないものの地道にアルバムを発表し続けている堅実家。小説家としても活動しています。

で、ワタクシ、今まで知らなかったのですが、なななななんとエレナはKaterineの妻でもあったわけですね!!!
私、カトリーヌおぢさんはてっきり○×▲方面とばかり思ってたので、Wikipediaでその記事を見た時は衝撃でした。確かにアルバムでデュエットしたりしてるから公私共々のお付き合いがあるんだろうな、とは思ってましたが数年前から夫婦関係にあるとは思いもよらなかったです。
カトリーヌさん、あんな変なおぢさんなのにエレナみたいな凄い美人お嫁にもらっていいんかいな?という気もするのですが、才能があって個性的な者同士、お互いを高め合って行くのに最高のパートナーなのかも知れまっせん。

過去記事
カトリーヌおぢさん...
続カトリーヌおぢさん...
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by marikzio | 2007-12-24 22:55 | French Music | Comments(2)

Cathy Claret のビデオクリップ
キャシー・クラレのMyspaceから「新しいクリップが You Tube にアップされたので見てくださーい♪」というお知らせが。
スペイン語なのでほんとは良くわからないんですがいくつかの単語から類推して、そんな内容なのではないかと見当をつけ、早速彼女のページに飛んでみました。
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Myspace Cathy claret and the gypsy flowers

Cathy Claret Official website

以前、キャシー・クラレの記事 を書いた時はYou Tubeには1分程度の"Somos libres"しかありませんでした。動画が増えたのはありがたや。
Myspaceにも"La Chica del Viento"と"Toi"の2本が貼られてます。でも、これ新作PVじゃないですね。確かに"La Chica del Viento"は最新アルバム"Gypsy Flower"にも収録されてますが、オリジナルは2000年のアルバムで発表されており、その同名タイトルにもなってます。キャシーは昔の楽曲をリメイクして新しいアルバムで復活させることをよくやってるみたいです。このクリップは2000年当時のものでしょう。
でもキャシー、可愛いいから許して進ぜよう。

"La Chica del Viento"

"Toi"

この人もまた年齢不詳な女ですよね。デビュー当時より年齢を重ねてからの方が綺麗になってると思います。ハッ!ってことはまさか....!?
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by marikzio | 2007-12-18 22:43 | Other Music | Comments(2)

RoBERT "Haute Couture"
2007年3月、Espace Pierre Cardin での公演を収めたロベール の Live DVD。
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"Haute Couture" (おーと・くちゅーる)

これは彼女にとって、 "a la cigale -LIVE"(2005)に続く2作目のライブ作品です。
"a la cigale" は小規模ながら格調高そうな劇場で、バックに生の管弦楽団を従えてのゴージャスなステージでした。ピエール・カルダン劇場もシーガル劇場と同じように格のある会場ですがストリングスはありません。しかしながら、アレンジがちょっとジャズっぽいところもあって現代的で大人っぽいサウンドになっていたと思います。
ロベールの衣装は3パターン。前回は服もメイクも日本のゴスロリ少女みたいでちょっと怖かったのですが今回のは自分の好みでした。
特に登場シーンでの純白のドレスが素敵。メイクも彼女の顔立ちの美しさをすっきり引き立てていたと思います。
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相変わらず軟体なロベール姫。さすがは元プリマドンナ!

コンサート本編は82minutes。
セットリストは1st アルバムの"Sine"から"Celle qui tue"、"Six pieds sous terre"の他に、英語版アルバム"PRINCESS OF NOWHERE"から選曲。もちろん、"Les jupes"も歌ってましたが、"a la cigale"の時の生入浴シーンのような演出はありませんでした。
そして終盤は"Nickel"と"A la guerre comme a la guerre"。前回もそうでしたが最後にノリノリのところを持ってきて盛り上がるのが定番なのでしょうか?
でも前回のようなエキセントリックな歌唱ではなく(ひょっとして慣れた?)、全体的に聴きやすい声とアレンジでコンサートの出来は上々だったと思います。

これは、私のお気に入りの"ELÉONORE"。
この曲は"Six pieds sous terre"の復刻限定版に未発表曲として収録されてました。

ROBERT "ELÉONORE" LIVE

ボーナス映像としては、"Reportage"(インタビューと舞台裏)、"Histoire de loup"のビデオ・クリップ、そしてこのメイキング映像です。
「オオカミのお話」は俳優のSasha Bourdo とデュエット、そしてビデオクリップで共演していますがメイキングの中では当然、Bourdoの姿も拝むことが出来ます。
この俳優さん、自分はほとんど知らないのですがシャルロットグンズブールの映画『恋愛睡眠のすすめ』で脇役出演してました。
ちんちくりんヘアがチャームポイントな彼、monamiさんによると「フレンチ版蛾次郎」さんなのだそうです。

フレンチな蛾次郎のみつけ方

ビデオクリップの中で、蛾次郎君は妖女ロベールに翻弄される役どころでしたが、撮影現場でも緊張しているかのようなオドオドした表情がたまりません。彼、相当くせっ毛なのでしょうか?

Making of Hisoire de loup

年明けにはまたコンサートが控えている彼女。生憎、私の渡仏期間とうまくタイミングが合いませんでしたが、頑張って欲しいです。
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by marikzio | 2007-12-17 23:15 | French Music | Comments(4)

「アメリカ居すわり一人旅」 群ようこ
「無印良女」シリーズで有名な群ようこさん。
最近では映画『かもめ食堂』の原作小説も書いている群さんですが、ここでご紹介する「アメリカ居すわり一人旅」は当時女子大生だった彼女の人生初の渡航体験を綴った無印エッセイ・アメリカ編。デザイナーをしているさくらおばさんの「うちに泊まればホテル代が浮くから」の一言で、希望を胸に意気揚々と旅だったNY。しかし、そこで彼女を待ち受けていたものは...。
「私は十八歳から二十歳の間、守銭奴と化していた。ニューヨークへ行くためである。」
当時学生だった著者は資金集めのためにアルバイトに明け暮れます。衣服を買うお金すら勿体なくて、弟から取り上げた靴下に穴があくとツギをあて、洗濯物が乾かずに着る物がない時は、勝手に弟のタンスからトレーナーやセーターを持ち出して着るという"年頃の女にあるまじき行為"までやっていた彼女。その心を掻き立てていたのは太平洋の向こうのアメリカ大陸。
アメリカやそこに住む人々のことはテレビや映画の中でしか知らないけれど、彼女の中の米国人男性は人間が出来ていて、ジェントルマンで家事も手伝う。「女は美人がいい」だの「女は家にいればいい」だのいちいち自分の神経を逆撫でするようなことを口にし、ボサボサ頭で道路にカーッと痰を吐くようなどうしようもない日本の男どもとは月とスッポンに違いない。
「アメリカに行けば、きっと何かがある!」できれば、"むこうに住んでいる人と結婚してもう日本には帰らない"を第一目標にしたい。
語学力もほとんどないくせに単身で海を渡る、という大胆不敵なことを決意させたのがさくらおばさんの存在。彼女に身元引き受け人となってもらい、大学の夏休み期間をNYで過ごすのだ。叔母さんが書いた英文とパスポートを手に入国審査の列に並んだ著者でしたが、いきなりそこで「入国許可は出来ないかも」と言われてしまいます。なぜなら「団体ではない個人の女の子の一人旅は男を見つけて結婚してそこに居ついたり、隠れて働いたりするため」許可出来ないことがあるからです。入国許可が降りなければ、強制送還になるという。"強制送還"!?
突如目の前に立ちはだかった巨大な黒い壁。ひたすら異国をめざしてバイトに明け暮れた日々が走馬燈のように彼女の中を駆けめぐる。今までの苦労はなんだったのか???
「ともかくニューヨークに着いたら、身元引き受け人と一緒に入国管理局へ行きなさい」とだけ言い渡されて降り立ったケネディ空港。
周りにいる日本人客はみんなキャッキャッと脳天気に楽しそうだし、ロビーのあちこちで熱い抱擁を交わしている毛唐人。ああ、どいつもこいつもくそ面白くない。
「私を待っているのは名前こそ"さくらちゃん"と言ってかわいらしいが、実は清川虹子のような顔をしたおばさんなのである」(以下、本の中では"さくらおばさん"はタラコ唇からとった"タラコ"に変わっている)
しかし、そこにタラコは現れず、近づいて来たのは謎のハンチング帽の中年男。
「もう、こんなオッサンにナンパされてしまった!」と顔を引きつらせる彼女でしたが、そのジェリー・ルイス似のおじさんが手にしていた紙きれには、オカッパ頭のずんぐりした三等身の女の子が描かれていて、"JAPANESE GIRL"と朱書きされていました。彼はタラコの友人であり、急用で来れなくなった彼女の代理として、著者を迎えに来ていたのでした。
ジェリー・ルイスおじさんの車に乗って、著者は郊外に連れて行かれます。
「もうすぐ君が泊まるモーテルだよ」と告げられ、"モーテル"というワードに日本で言う"連れ込み宿"を連想した著者。
渡米早々、貞操の危機!と思った彼女は、「アイ・ドント・ライク・モーテル!」と必死に訴えます。
「ええっ、モーテルが嫌なの?困ったなぁ」とルイスさん。
そんな気まずい一コマがありましたが、アメリカで言う"モーテル"とは妖しいお宿じゃなくて、普通のビジネス・ホテルであることが判明しました。そして、タラコに会うまでの数日はこのモーテルで過ごすことになるのです。

入国許可を奪回するため、タラコが弁護士を用立てしてくれました。しかし、その弁護士キャシーというのがとんでもない風体でだだのアバズレ女にしか見えません。
赤と白のだんだらジマのサングラスにイヤリングと呼ぶにはあまりにもドでかい耳輪。ショッキングピンクと、真っ赤の手のひら大の花が咲き乱れたワンピース。むきだしの肩からニョッキリでている、太モモとみまごうばかりのご立派な腕。おまけにごっついジョギングシューズまで履いている。私があれだけ着衣に気を配ったのに、弁護士のおネエちゃんがこれでは、まとまる話も壊れてしまう。一番嫌だったのはひと言しゃべるたんびにぐひゃひゃひゃと大声で笑い、ぐっちゃんぐっちゃんとガムを噛んでいることだった。
「おばちゃん、弁護料ケチりおって!」
こんなんで大丈夫なんだろうか?と不安になりつつも、そのキャシー様の働きで、入国許可を無事に獲得。3ヶ月滞在していいことになったのですが、それ以上に衝撃的な展開が待っていました。
タラコは姪のNY行きをけしかけておきながら、実は自分のアパートに泊める考えがなかったのです。自分が口にした言葉などきれいに忘れてしまったらしい。
「いったいどうしてくれるのよ。せっかく三ヶ月いていいっていわれたのに、その前にお金がホテル代に消えてなくなっちゃうよー」
「そりゃあ困ったわねぇ」すっかり他人事のように言うタラコ。
その上、自分は突然パリに行かなければならなくなったので、姪を自分のアパートに滞在させたとしても自分の留守中に"もしも"のことがあっても責任がとれない。それなら、ホテルに留まった方がはるかに安全ではないか、と強引に説得してしまいました。
自分のいい加減な発言で姪っ子をその気にさせてしまい、遙々ニューヨークまでやって来たはいいが、早くも彼女を窮地に立たせてしまったことに多少なりとも責任を感じたタラコ。滞在期間、姪が衣食住に困らないために、"ある仕事"を見つけて来ました。
その"ある仕事"とは....!

「この米国滞在体験は特別ドラマチックなことが起こったわけではないし、その後の人生において何の役にも立ってない。でもホテルに泊まって汚い格好をしてニンジンを丸かじりする生活はなかなか良かった」と彼女はあとがきで語っています。
このエッセイ、どこを開いても「これでもかっ」というぐらい強烈エピソード、強烈キャラのオンパレードです。これを電車とか喫茶店で読んではいけません。つい吹いてしまって周りの視線を浴びてしまうこと必至です。
ケネディ空港に到着したばかりの著者が反対側の方向から歩いてくる体の大きな男性に驚く場面があります。
「大陸のデブはデブが違う。これまでに見たこともないようなデブ男だった。太モモが自分の胴体ほどあった。私は外人はみんな細身で格好いいもんだと思っていたが、それは島国から一歩も出たことのない女の妄想に過ぎなかったことを、空港で行き交う人々を見て感じた」
清川虹子的クチビルを持ったタラコおばさんはもちろん最強のキャラ。実は高級地区の超高級アパートに住んでいて、それを訪れた著者が「この家は全くもってタラコの顔にふさわしくない。こんな豪奢なところに身内といえどこんな顔のタラコが住むのが許し難い気がした」と書いています。
ゴージャスな住まいとは裏腹に乗っているのは超オンボロ・ワーゲン。映画を見るため路駐し、帰ってくると車内のバックミラーがなくなっていた。それでどうするのかというと、頻繁に後ろを振り返りながらの運転。「ちゃんと後ろも見てるんだから大丈夫!」
真夜中にパリからの国際電話で「おフランスでシェーざんす!」という脳天気なギャグを放って著者を脱力させてもくれます。
そのタラコおばさんの姉、つまり著者の母もこれまた強者。
娘が渡米することになった時、「アメリカに行った若い女の子はみんな強姦されるもんだ」と思い込んでいたお母さんはラジオで「夜のNYで黒人軍団に囲まれた時、空手のかまえをしてみせたら、みんな逃げていなくなった」という話を聞き、その日から毎日、娘に「テヤーッ!」の稽古をさせることに。
「その姿はどう見てもウルトラマンのポーズにしか見えなかった。でも、これも親孝行の一つだと思って付き合ってやった」
日本から娘が今いるアメリカに手紙を書いて送ってきたのは良いが、その内容というのが「この間、イギリスのエリザベス女王様が来日しました。テレビでその姿を拝見しましたが、あんなに気品に満ちたお方を見たのは初めてです。云々...」とエリザベス女王のお話で終始し、こちらはみんな元気だ、とか猫たちはどうとか、それこそ気に懸かっていることに一言も触れていないことに、著者はひたすら呆れ、かつ怒りがわき起こるのです。
「母は手紙を書くことに慣れてなくて、照れくさくて何を書いたらいいのかわからなかったのかも知れない」と一応フォローはしています。
著者が滞在することになったホテルでは、お風呂に入ろうとしたら、お湯を張ったバスタブの中でツルツル滑りまくって溺れそうになった、というエピソードがあります。滑り止めのためのマットを敷いて入浴するのを知らなかった、ということですが自分は海外のバスタブでツルツル滑って溺れそうになったという経験はありません。でも絶妙なエピソードだと思いました。
そして"日本人の女の子"というだけで、周りに珍しがられ、奇異な目で見られたことも書かれています。ホテルで朝食を取る時も、従業員たちが物陰に隠れてこちらのことをヒソヒソ。なぜか入れ替わり立ち替わりにコーヒーのお代わりを注ぎにやってくる。「次はお前だ。よし、行って来い」と同僚の背中を叩いて送り出しているようなのです。当時の著者は幼女のようなオカッパ頭。体も小さくて、米国人からみたら、12、3歳くらいの小学生にしか見えず、よけいそれが物珍しさを掻き立てたのかも知れません。どこを歩いていても通行人にジロジロ見られた、と書かれていますが、自分は海外で現地人の視線を浴びていると感じたことがないので、これはやや誇張表現かなと思いました。

タラコの口利きで著者にあてがわれた仕事というのは、何と某下着メーカーのモデル!
企業名は明かされてないのですが、そのメーカーが日本進出することになったので、モニターになる日本人女性を必要としていたのです。しかし、著者が語るに彼女は平均的日本人女性よりかなり小柄で、ややぽっちゃり。サンプルとしてはあまり良くないのではないかと言いたかったのですが、それじゃあ、タラコが折角見つけてきた食いぶちがフイになってしまいます。強面のタラコに睨まれてしまっては仕方がない。しぶしぶ、その仕事を引き受けることになってしまいます。それも、異国の地にしばらく留まりたいがため。
その会社にはあらゆる人種、あらゆる年齢、あらゆるタイプの女性がサンプルとして集まっていました。そして、会社で働くデザイナー達や一般職にもいろいろなキャラが登場して、彼女の人間ウオッチングの鋭さ、その表現力に才覚が垣間見えます。
モデル仲間?のおばさんの一人に「あんた日本人だろ?なんでキモノ着てないんだ?」と聞かれ、「今の日本人は着物を日常的に着ないのだ」と答えたところ、「だって、その髪型は着物を着るためのヘアスタイルだろ?」とオカッパ頭を指摘されるところがあります。どうやらオカッパ頭の著者が「麗子像」の絵と被ったらしいのです。
日本という国に憧れるあまり、源氏物語や枕草子などの古典を読み漁り、一度も日本に行ったことがないのに、ほぼ完璧に日本語が理解出来る米国人の女の子と無理矢理会わされる場面があります。「源氏物語」についていろいろ質問されますが、古文の教科書でちらっとしか読んだことがない著者は答えに窮し、冷や汗をかくのでした。

著者が渡米したのは70年代中盤のようです。
「チンゲンサイ」や「アーティチョーク」が日本ではまだ見たことがない野菜として書かれています。当時ベストセラーで彼女もつられて買ったという「FEAR OF FLYING」は後に日本でも翻訳されたエリカ・ジョングの「飛ぶのが怖い」のことでしょうね。
色恋沙汰めいたものとしては、著者が滞在したホテルのオーナーがタラコの友人で「すごいハンサム」として出て来ます。その紳士にドライブに誘われ、心ときめくまでは良かったのですが、ボートに乗っている時に自分の不注意でボートのバランスが崩れ、彼女は池の中に投げ出されてしまいます。
「『地獄の黙示録』のマーロン・ブランドのように水中から顔を出した」著者は、そこで恋心ははかなく消えてしまったことを悟るのです。
そして彼女がバイトした大手下着メーカーは鳴り物入りで日本上陸し、筆者にとっては「あつらえたように自分にぴったり」だったが、その他の一般女性に合うはずがなく、ほどなくして撤退して行った、とのことです。
これ「かもめ食堂」みたいに映画化されたら結構面白いと思うんだけどなぁ。
「だから何?」って感じのお話ですが、ヒロインが遭遇するドタバタは読み手にとって身近に感じられるし、高級デパートでささやかな指輪を買ったとか、ショッピング・センターで生まれて初めてピアスを開けたとか、帰国する前に思い出になるような買い物とか行動をしたりするところが「私もそうそう!」と共感できましたデス。
しかしながら真似出来そうで出来ない独特の切り口。やっぱ、これは才能ですね。
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by marikzio | 2007-12-13 20:59 | Book | Comments(2)

RoBERTのHAUTE COUTURE 見てます! 
RoBERT の新しいライブDVD"HAUTE COUTURE"をようやく入手出来ました。
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なぜかamazon.frのリストにはなく、発売からかなり経ってから、fnac.comで在庫があるのを発見。

Haute couture - Live De Robert

お取り寄せになりますが、M...IN FRANCE さんでもオーダー受付してます。
Robert / ロベール / Memories Haute couture - Live a L'Espace Pierre Cardin 2007

このロベールDVD、我がMacBookと相性が悪いのか、ディスクをPCに入れても吐き出してしまいます。それじゃ折角買ったのに観れないので、DVDプレイヤーを先に立ち上げて何度も入れ直してようやく認識してくれる、という有様。
たまにこんなのがあるんですよね。

今回のバンドはジャズっぽいアレンジもあって、大人っぽいです。
ライブ本編は見ましたが、まだボーナスを見終わってないので、レビューはまた後日。
下の動画は、"HAUTE COUTURE"より"Das Model"。

RoBERT - Das Model
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by marikzio | 2007-12-11 23:04 | French Music | Comments(2)

Paola & Chiara "Win The Game"
ようやく入手することが出来たPaola & Chiaraの最新アルバム"Win The Game"。
先行の第1段シングル"Second life"も英語で歌ってましたが、アルバム収録曲のほとんどが英語。ジャケ写もアメリカ的で、ヨーロピアン色が消されてます。
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ミラノ出身のイェッツィ姉妹(金髪が姉のキアラ、ブルネットが妹のパオラ)は、アルバムを出すごとにイメージを変えて来ました。デビュー当時はキュートなロック姉ちゃんという雰囲気でセクシーさはあまり出していませんでしたが、3rd アルバム"Television"からややエキゾチックな作風に変わります。次の"Festival"では妖艶で情熱的なラテン女としての魅力を全面的に開花。このへんが自分的には一番"ぱおきゃ"らしくて好きなんですけれども、5thの"Blu"ではセクシー路線を保持しつつも、ライトなポップスでスペイン風味は払拭。PV集DVDつき限定版も出たベスト盤"Greatst Hits"をリリース後、新作アルバムは制作中、とされていたものの、姉のキアラ、妹のパオラがそれぞれソロ活動を開始し、リリースが伸び伸びになっていました。
"ぱおきゃ"と言えばナツ女。"Blu"がリリースされたのも5月中旬あたりだったし、「これから来る夏のために」的戦略がうかがえたのですが、本作"Win The Game"が発売となったのは冬に向かう11月中旬。
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新作アルバムが出来るまでの間、憧れのマドンナとも親交があったようで、英語圏進出を果たそうという思いが芽生えたのでしょうか。肝心の出来映えは、と言いますと、正直、ほぼ全編マドンナ?といいたくなるような80年代風ダンス・ミュージックばっかり。もちろん、彼女たちの英語はクリアだし、音環境もしっかりしてるし、これはこれで悪くはないんですけど、なんか印象に残るような曲が少ないかなぁ。二人の美しいハーモニーとか、胸にキュンとくる美しい旋律とかもっと聞きたかったんだけどなぁ。結構、良い曲書いて来ただけに、それがちょっと残念。
そんじょそこらのモデルより容姿の優れた姉妹がマドンナやカイリー・ミノーグのような音楽とダンスで歌ったら、なかなかいい線行くとは思いますけどね。でも、今どき、こういうの新しくはないですし。
もうしばらくしたら、また"Television"や"Festival"のような路線に戻るのではないかと私は踏んでるのですが、「一つの場所に留まらず、常に新しい方向性を模索する」という彼女たちの姿勢は評価したいと思います。
こういうちょっと懐古的なサウンド、自分的には嫌いではないので、なんだかんだと言いながら、ヘビロテすると思います。
"Vanity & Pride"、"Morphine"とかが気に入ってます。
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Daily Motion PAOLA E CHIARA - CAMBIARE PAGINA

"Win The Game"からの第2段シングル"Cambiare Pagina"は唯一、彼女らしさが出ているロマンチックな楽曲。美メロときれいなハーモニーがたまりません。
ビデオ・クリップは海岸ですが、寒々として津軽海峡のよう。その寒さの中に引き立つ二人の色香。
アルバム自体はともかく、この曲は自分の中の"ぱおきゃソング"ベスト10に入ります。

Paola & Chiara Myspace

Paola & Chiara official web site
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by marikzio | 2007-12-09 22:40 | Italian Music | Comments(3)

ルージュな部屋とムンク展
もうすっかり過去のものになりつつある、ジェーン・ライブとオフ会を兼ねた上京。
今日はその残り汁的ブログを書きたいと思います。

さて、これは私が宿泊した"レディースシングル♪ルージュの部屋"です。
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このお部屋が用意されているサクラ・フルール青山の紹介文に「渋谷駅から徒歩5分。宮益坂を上りきったところに、女性にやさしいプチホテル♪表参道や原宿、六本木方面にもアクセス良好です。」なんて記載されてあったので、私てっきり女性専用ホテルだと思いこんでしまいました。確かに、どこにも「男性の方はご利用できません」なんて書いてないですね。
東京駅には14時過ぎに到着し、JR山手線を渋谷で降りた私。渋谷には何年か前にクレモンティーヌがブルーノート東京でライブをした時にも泊まったことがあります。
渋谷に着いたら、まずホテルにチェックインし、ゆっくり身支度を整えてから、ブルー・ノートに向かおうと思っていました。ところが、その宿泊先のシャンピア・ホテル青山がどこにあるのかわからなくなって、渋谷駅から歩いて5分って書いてあるのに、一体どこどこぉ?状態。一応地図はもらってあるけど、方向音痴の私。そのうえ、渋谷はどっちを向いても大通りで人がうじゃうじゃ歩いていて、ティッシュ配りをしてるお姉ちゃんに聞いてみたけれど、いまいち良くわからなくて、時間だけが残酷に過ぎて行く。このままでは、クレモンティーヌのライブにすら間に合わない!と思い、とにかくタクシーを捕まえブルーノートを目指しました。クレモンティーヌ公演が終わった後もここがどこだかわからないぐらいだったので、またタクシーを捕まえ、シャンピア・ホテル青山に行って欲しいと告げました。
しかし、そのタクシーのおじさん、運ちゃんのくせして道がほとんどわからないものだから、シャンピア・ホテルまで辿り着くのに右往左往する始末。いくら渋谷だからと言って、こんなわかりにくい場所にあるホテル、二度と泊まるもんか!と心に決めたのでございます。
今度のサクラ・フルール青山は、渋谷駅に大きな地図があって、でかでかとそのホテルの位置が書かれてあったので、方向さえ間違わなければ、スムーズに辿りつけそうです。渋谷駅東口を出ると大きな歩道橋があって、その歩道橋で方向がわからなくなって、何度も地図を取り出しながら、無事に"サクラ・フルール青山"の看板を見つけることが出来ました。しかし、ホテルの入り口の前に立った私は唖然としました。
ここは....。かつて自分が宿泊したシャンピア・ホテル青山ではないかっ。しかも、以前はいかにもビジネス・ホテルって感じだったのに、ちょっと小洒落たプチ・ホテル風に様変わりしてました。リニューアルしたばかりか名前まで変えおって。
自分の中では勝手に『女性専用ホテル』になっていたサクラ・フルール青山なんですが、エレベーターに乗ったら、しっかり男性客がいました。
しかも、後で明らかになるんですが、バーキン・オフ、ミレーヌ・オフ会でお世話になったRimbeauさんもこのホテルに宿泊していたのです!
って、Rimbeauさんからmixiメッセで「自分はこんなホテルに泊まりま〜す」とホテルのページのアドレスまでリンクしてもらい、一応チェックはしてたんですが、どこのホテルだったかまではちゃんと憶えていませんでした。それに「私のホテルは女性専用ホテル!」と勝手に思いこんでいたし。決してストーカーのように同じホテルを狙ったわけではありません。
と、まあ少々わかりにくい場所にはありますが、お手頃価格だし、お部屋も食堂も可愛い(くなっていた)ので、今度ご利用されてみてはいかがでしょうか?

オフ会があった次の日は、19時から始まるジェーンのコンサートまで、用事もなかったので、東京散策することに。
さて、どこ行こう?買い物するお金もあまりないし、映画もどこで何をやってるのかチェックして来なかった。そうだ、今、国立西洋美術館で ムンク展 をやっているそうなので、それを見に行こう。
と、いうわけでJR山手線に乗って向かったのは上野。上野駅を降りると、チケット販売の窓口がずらっと並んでいたのにはびっくりしました。上野公園には東京国立博物館や東京都美術館などの文化施設が集まっていて素晴らしいですね。
私がムンク展を見に行った最大の目的は"ムンクさん"。
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You Tube 水曜どうでしょう『フィヨルドの恋人』

自分もこんな"ムンクさん"人形かなんかがあったら、絶対ゲットしてやる〜と企んでいたのです。しかし、売店には"ムンクさん"グッズはありませんでした...。それどころか展示にも"叫び"はなかったような。しくしく。
でも、折角だから何か記念に買っていくことにしました。母のお土産にもちょうどよさげなものがあるし。
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購入したのはマグカップと携帯用ストラップです。この携帯用ストラップのモチーフはペンダント・トップとしても使えます。

マグカップは、『マドンナ』という作品から。よく見ると左下の隅っこに胎児がおりますです。ひぇ〜。
ムンク「マドンナ」

携帯ストラップのモチーフは、作品『生命のダンス』の中に描かれているお月様とそれが水面に映っているシルエットの部分なのだそうです。おわかりいただけますか?
ムンク「生命のダンス」

ムンク展の後は大好きなシャガール展をハシゴしましたが、絵画よりシャガール本人や作業風景の写真が多くて、思ったほど面白くなかったです。
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by marikzio | 2007-12-04 22:35 | n'importe quio! | Comments(9)

Jane Birkin JAPAN TOUR 2007
早いもので、すでに2週間近くたってしまいました。
渋谷Bunkamura オーチャード・ホールでのジェーン・バーキンのライブ。
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最新アルバム"Fictions"、2004年の"Rendez-vous"、そしてお馴染みのセルジュ・ゲンズブールの曲など2時間弱歌いっ放しというパワフルなステージでした。

b0069502_21323227.gif-Titres de sergre Gainsbourg-
Ballade de Johnny-Jane
Con c'est con ces consequences
Des ils et des elles
Di doo dah
Ex-fan des sixties
Fuir le bonheurde peur qu'il ne se sauve
L'aquoiboniste
Le moi et le je
Quoi
Baby Lou
Sous le soleil exactement
L'anamour

- A la legere -
C'est comme ca
Ala legere

-Rendez-vous-
T'as pas le droit d'avoir moins mal que moi
Strange melody
The simple story
Je m'appelle Jane
Chiamami adesso
O leaozinho

- Fictions -
Steal me a dream
Alice
Home
Sans toi
Image fantome-Pavane pour une infante defunte

les MUSICIENS

CHRISTOPHE CRAVERO Piano(and violin)

FREDERIC JACQUEMIN (Percussion)

THOMAS COEURIOT (Guitars)


オーチャード・ホールの受付を通過し、会場入りする前に、ジェーンがプロデュースにかかわったとされる香水"L'air de rien"(無からの風)を販売しているカウンターがありました。そこで香りのサンプル(紙に少量染みこませたもの)を配布していたので、すかさずもらいに行きました。
自分にはちょっと強いけど、大人の女性の香りという感じで、「ジェーンってこんな匂いなのかしら?」とクンクンしながら、座席で開演を待つ。
前日のミレーヌ・オフ会で「席によってはジェーンと握手できる」、「MCはイギリス英語だからBBC放送で耳を慣らしておくように」などの前情報をもらってましたが、私の席は通路からほど遠く、彼女に触れられそうもありません。オフ会後、ホテルに戻ったのも深夜1時だったので、BBC放送でヒアリングをする時間もありませんでした。

ほどなくして開演。幕が上がると、バックのセットとか大きな機材が現れ、前回よりゴージャスだな、と思いました。ドラム担当の人が最初に現れ、自分の持ち場に着く。それに続いて他の2人のミュージシャンが出て来て、若い。そして、ついにジェーン。
2000年の仙台公演で見たジェーンは何度も洗濯してくたびれたようなタンクトップとダボダボのワークパンツでしたが、今夜のジェーンはV字型の襟ぐりが広く開いたトップスにやはりワークパンツ。
ちょっとこんな感じかな。でも、髪は肩につくかつかないぐらいの長さで、毛先にパーマがかかっていました。
と、相変わらずルーズなファッションが好きなジェーンですが、メイクはしっかりしてました。私はジェーンのきちんとメイクした顔が好きなのです。もちろん厚化粧という意味ではなくて、クールなシャドウで目元をすっきりさせ、笑うとニィーッと開く唇に鮮やかなルージュがひかれると、自然体でありながらも魅力的な大人顔になるから。
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最初に歌ったのは英語の曲でした。イギリス出身の彼女が英語で歌うのはごく自然なことなんですが、フランスで長年活躍して来たという印象が強いため、フランス語でないとしっくり来ないような気がしました。続いては自分もよく知っている"Di doo dah"。
お恥ずかしいながら、ジェーンの最近のアルバムはほとんど聴いてません。ジェーンの声もゲンズブールのメロディーも好きなのですが、全体的にお洒落めのフォーク系なので、あまり激しく聞き込むことがないというか。
それなのに、なんでわざわざ仙台や東京に上ってまでジェーンのライブを観に来たかというと、人として心惹かれる人物だから。歌手として、女優としてよりも、まずジェーン・バーキンという人生を生きている彼女に魅了されます。映画や小説以上に波瀾万丈な人生、様々な出会いを繰り返しながらも、自分流を貫く生き方がかっこいい。
決して凄い美人、というわけじゃないんですけどね。ステージの上で歌っているジェーンはやや猫背だし、セーターの下に着ているシャツが背中から出てるし、スタイリッシュというのとはちょっとほど遠い。(←喧嘩売ってるわけではありません)
でも、その場にいるだけで匂い立つ不思議な存在感、「あ〜、ジェーン可愛い!」と思わせる天性の華やかさがあって、目が釘付けになってしまうのです。ジェーンはそんな女。
19歳かそこらで出産と離婚を経験し、傷心のまま渡仏した彼女。乳のみ児は一時期、母国に置いて行ったのかと思ってましたが、Rimbeauさんの バーキン伝説 によると、娘ケイトも一緒に渡っていたそうです。さすが母性愛あふれるジェーン。娘を手放すというようなことは決してしなかったわけですね。
言葉もろくに話せなかったのに、なぜフランス?でも、フランス人以上にフランス人的なジェーン。そして後々、異国で大成功し、運命的出会いも果たしていたことを思うと、"フランスに導かれて"としか言うほかありません。
ジェーンを語るにはセルジュ・ゲンズブールの存在を抜きにすることは出来ませんが、セルジュ亡き後、ジェーンは過去のロリータ・アイドルとして凍結したわけではありません。新しい愛を見つけ、新しい歌を歌い、新しい映画を作り、現在は国境なき医師団のサポートメンバーとしての社会的活動に身を投じるなど、常に新しい変化を受け入れ続けているのです。

ジェーンは歌の後はMC、MCの後は歌、と約2時間のライブ中、休憩というものはほとんどありませんでした。一度だけ、ミネラル・ウォーターを口にしたかな?
MCは英語とフランス語のちゃんぽんという感じでしょうか。ところどころの単語が聞き取れると、「こんなことを言ってるのかな?」とは思ったんですが、じゃあ何を喋ったの?と聞かれると説明することは出来ません。
「私、イタリア語はわからないんだけど」と言っていたような気がするんですけど、セットリストにイタリア語タイトルの歌があるので、そのことを言ってるんでしょうか。なんと眼鏡をかけ、歌詞カードを見ながら歌うところもありました。
まるで詩を朗読しているみたいだったのは"Image fantome-Pavane pour une infante defunte(幻のイマージュー亡き王女のためのパヴアーヌ)"という曲のようです。
ゲンズブール以外はほとんど知らない曲でしたが、いい曲いっぱい歌ってました。
iTunesでセットリストにあった曲を確認して見ました。
自分が気に入ったのは"Sans toi"。これは3番目で歌われた曲で、ジェーンが客席に降りて来てみんなと握手してました。小さな女の子が立ち上がったら、少女と熱い抱擁!それも、かなりしっかり抱き合ってたのですよ。後ろの席から「長いねぇ〜」というつぶやきが聞こえて来ました。
その他には、"Home"、"T'as pas le droit d'avoir moins mal que moi"、"Chiamami adesso。あと、"Je m'appelle Jane"では、客席の真ん中で音響係をしていた男性がいきなり歌に参加する、というコミカルな演出が良かったです。

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終盤の方で「日本のみなさんを私は愛してます。私はきっと日本に戻って来る。だから、また会いましょう」と言っていたような気がします。ここで、「じぇ〜〜〜ん!かむばぁあああっく!」と叫ぶ度胸があれば良かったのですけど...。
その頃に客席から花束を持った女性が現れ、ステージの下から差し出しました。でも、ジェーン、なかなか気づかないで、後ろにいるミュージシャンと話をしたりしてるんですよね。花束の女性は伸び上がって、ジェーンの顔のところまで花束を持ち上げてるんですけど、まだ振り向いてもらえない。
「いつになったら気付くんだろう?」とハラハラしましたが、やっと客席前を向いたジェーン、突然鼻先にお花があったのでビックリ。そして「ごめんなさい、ありがとう」と言ってるみたいでした。気がつくと、客席の通路には花束や紙袋を抱えたファンがズラッと並んでいて、続々とステージ前へ。
ジェーンは回収作業におおわらわ。一度はプレゼントを抱えて、ステージ袖に持って行き、また現れて回収&握手。どうやら、この後アンコールを歌う予定があるらしいのですが、プレゼント攻撃でなかなか始められないご様子。中には箱菓子らしきものまであって、中身が気になりました。(笑)
アンコールは2曲ぐらい歌ったような気がします。ステージ構成はシンプルながら、トークも多かったし、中身は濃かったと思います。
「もう終わっちゃった」というより「あ〜、聞いた」という感じ。やっぱり良かった。
そして、アルバムちゃんと聴かなくっちゃね、と思わるステージでした。
ありがとう、ジェーン。そして、また会いましょう!

画像元 JANE BIRKIN The official web site
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by marikzio | 2007-12-02 19:23 | French Music | Comments(7)


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