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-Adama Meshuga'at- by Dror Shaul
第7回NHKアジアン・フェスティバルで 上映された作品。先日、NHK BS でもオンエアされていましたが、映画監督の山本晋也さんがオススメしてました。
『甘い泥』というタイトルに惹かれたのと、自分がほのかに憧れているイスラエルの作品ということで録画して見ることに。
イスラエル独特の集産主義的共同体であるキブツ。コミュニティの中で生活する人々の間で生まれる理想と差別意識。閉塞的な世界の中で精神を病んでいる母とそれを見つめる少年。理想郷と言われていたキブツの真の姿とはいかに...!?
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Sweet Mud 『甘い泥』( 2006 イスラエル)
監督: ドュロー・シャウル


1世紀前、シオニストと社会主義思想の理想をめざしたユダヤの若者達が東欧の地からガリヤラ湖の湖畔に最初のグブツァ(グループという意味)を建設したのが共同体キブツの始まり。以降、何世代にも渡って、キブツの独特な生活様式は受け継がれてき来ました。
普通の町や村のようにそれぞれの世帯は別々な家があるけれど、子ども達は学童宿舎に寝泊まりしています。食事の時には大食堂に全住民が集まる。学校もあれば、公共施設もあり、生活物資は配給制。キブツの住民にはみんな、仕事が割り当てられていて、無職になることもなければ、飢え死にする心配もない。子どもにだって、当然のように仕事があって、みんな何らかの形で労働している...。
少年ドビルは13歳。母ミリと兄がいますが、父親を事故で失っています。父が死んでからというもの、母は情緒不安定になり、何度か病院に入院させられています。
ミリ一家が何とかやっていけるのも、我々の組織力のおかげだ、とキブツの人々は恩着せがましく言い、母親はほとんど厄介者状態。
ミリは入院中に出会ったスイス人の男性と恋に落ち、その彼がキブツを訪れたい、と言った時も、住民会議にかけられました。その滞在期間も一ヶ月の希望が住民達の意見で2週間、いや3週間と議論され、投票で決められたのです。民主主義もここまで来ると窮屈ですね。それ以外にもキブツにはいろいろ細かいルールがあって、厳しく管理されているようです。
しかし、そんな状況でも、やんちゃ者はいるもので、ドビルのお兄さんがまさにそれ。(最初、彼が登場した時、お母さんの愛人かと思った!)弟ドビルを巻き込んで、共同の冷凍庫からアイスを盗みに行ったり、ボランティアでやって来たスウェーデン娘と無断でプールに飛び込んだり。これが、ユダヤのおば様達の間で非難囂々だったのですけど、兄はどこ吹く風。
キブツでは母国語(?)のヘブライ語の他に、相手や場面によっては英語やフランス語に切り替えて話すみたいです。母の恋人ステファンはフランス語で喋っていたし、キブツは世界中の若者がボランティアでステイしにやって来るそうなので、閉鎖的なようでいて、国際派な一面もあるらしい。

3週間、という条件付きで滞在を許された母の恋人。ステファンが来る日、母と一緒にバス停に立っていたドビルは、実は彼が66歳の老人だと知って愕然とします。野次馬根性で母の恋人を見学しに来た級友達にも物笑いの種にされる始末。
しかし、ステファンは実にダンディな男性で優しい。彼の人間味溢れる人格に急速に惹かれて行くのですが、ある事件が起こってしまいます。
愛犬を放し飼いで飼っていたドビル。しかし、近所メス犬が彼の犬のせいで妊娠してしまい、その隣人にお咎めを受けてしまいます。別の家のメス犬も発情期に入り、「飼い犬は絶対につないでおくように」と言い渡されていたのに、ステファンがメスの匂いで興奮していたドビルの犬の鎖をおせっかいにも外してしまったのです。
「お前の犬がうちのところに来てたじゃないか!」
メス犬の飼い主がドビルの前に現れ、彼を拳で殴りつけようとしたところをステファンが飼い主に空手技をかけて、肩を怪我させてしまうのです。
「こんな暴力は絶対に許すことは出来ない!」
住民裁判の結果、ステファンはたった2週間の滞在で、キブツから追い出されてしまいました。「暴力は絶対にダメ!」って言ってますが、それ以前に大の大人が子どもに手を挙げようとしたのに、それはほとんど問題にされていません。ステファンは空手のチャンプ、という設定になってますが、制止するのにいきなり技はないでしょ、と私はちらっと思いました。
悲劇はまだ続きます。ドビルは兄に習ってアイスを盗みに入った冷凍庫の中で、自分の犬が凍死しているのに遭遇。犬が殺されてしまったことを告げられた母ミリもまた、抑制を失って、犯人と思われる隣人に「殺してやる!」とばかりに農具で襲いかかるのです。その結果、ミリは再び病院に入院させられることとなるのでした。
この作品の中でミリは精神的にもろくて、大人になりきれない女性として人々に扱われていますが、こんな世界に閉じこめられていたら、頭がおかしくなっても不思議ではない、と思います。キブツには固有の教育機関があって、子ども達がそこで学んでいるのですが、教員としての地位を得るために、女性が自分の体を差し出す場面があります。人類史上、最も成功した共同体と言われているキブツですが、水面下では、こういう裏事情がまかり通っていたりして真のユートピアとはほど遠いのです。
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住民会議で退院することが決まったミリ。退院するぐらいに病状が回復したのだろうか?隣人たちが治療をやめてキブツに戻そうと思った理由はわかりません。
ドビルのところに戻って来た母は以前の彼女ではなくなっていました。ステファンを失い、気力を失って魂の抜け殻のようになった母の姿。仕事中も煙草をふかし、酔っぱらっていることさえある。物語の中盤で、ドビルは自分の父は事故死ではなく自殺だったと隣人のおばさんから聞かされます。
「あの女のせいだよ。お前の母親が悪いんだ」

そんな母でもドビルにとってはかけがえのない存在。彼はパリから来たという少女に代筆してもらい、ステファンが母にあてて書いた手紙を捏造します。彼女に生きる希望を取り戻して欲しいから。
しかし、精神的土台が根本的にぐらついているミリは酒と精神安定剤に溺れ、寂しさを紛らわすためにキブツ中の男性に身をまかせてしまいます。
ドビルは、このままでは母が廃人同様になってしまうと判断し、ステファン宛の手紙に、スイス行きのエアチケットを手配してくれるようお願いします。この手紙はミリの名で投函し、手紙の中では彼女はついにキブツを出る決意をし、悪夢のような人生と決別する意思を表明しているのです。
ユダヤ世界では、13歳になるとほぼ大人として扱われる"バー・ミッツヴァ"の儀式があります。その聖なる夜に、"バー・ミッツヴァ"を迎える子どもたちの親が彼らに向かってお祝いメッセージを読み上げるのですが、発作を起こしたミリは、「父さんはキブツを脱出しようとして、皆に殺されたのよ。そして彼らは私から全てを取り上げた。」と絶叫するのです。

それにしても、ミリはどうしてキブツから離れることができないのでしょうか?
愛するステファンが「こんなところにいちゃ駄目だ。一緒にスイスに行こう」と説得する場面もあり、これまでの人生でも決断するチャンスはあったと思います。ドビル少年がキブツ脱出計画を実行しようとした夜も、ミリは息子の手を退けてしまう。「お願い、とにかく私を眠らせて」
もはや彼女には生きる気力さえ残っておらず、惨めな人生を早く終わらせることしか考えられなくなっていたというわけですね。ひたすら搾取され、破壊され続けた彼女の肉体と魂。長年、この組織団体の所有物みたいにされていた母は、遠い昔に人間として生きることをやめてしまっていたのかも知れません。

b0069502_20113836.jpg監督のドゥロー・シャウルは'67年生まれのキブツ出身。
「甘い泥」は自分の体験談というわけでなく、実話のエピソードもあれば虚構も混じっているとのこと。時代設定は1970年代だそうで、現在のキブツはごく普通の農村や町とそれほど変わらなくなっているとか。しかし、多くの軍指導者、政治家、知識人を輩出しているキブツは未だにイスラエルを象徴する存在とされています。
アメリカのサンダンス映画祭でも注目を浴びた本作ですが、捜せばそれなりにアラも出て来ます。母を助けることを諦めた少年が早朝、父親がパリにいる少女と一緒にキブツを抜け出すところで映画が終わるんですが、自転車に乗って二人が目指すのは空港なんでしょうか?女の子はともかく、ドビルはパスポート持ってるんかいな?パスポートがなきゃ、飛行機乗れないよなぁ、といらんとことで気をもんだり。
母とステファンは病院で知り合ったというけど、ステファンも患者だったということ???
冒頭でミリが来客の前で下着姿で現れたり、男達の慰み者にされる、という展開はいかにもありがちでベタだよなぁ、と思ったり。
あと、予備知識がないため、よくわからない場面もありました。NHKはHPなんかで、そういうところを補足してくれるともっと映画を楽しめたと思います。
蛇足ですが、主人公の子役はじめ、ミリ役の女優など出演者は美形が多く、シャウル監督も若いですよね。
自分の中では、ユダヤ人は人類の中でもかなり知的な民族だと認識しています。彼らのユダヤ教は世界三大宗教のキリスト教とイスラム教の母体となっているし、複雑でドラマチックな歴史的背景にも心惹かれます。
キブツ・ボランティアは日本人でも参加できるプログラムがあるそうですが、年齢が32歳以下、日常会話程度の英語力が一応条件のようです。映画の中でもボランティアがいましたが、一体どんな生活なのでしょうね。モーガン・スパーロックが「キブツで30日間」という企画をやってくれないかなぁ。絶対、面白そうなのに。

NHK アジア・フィルム・フェスティバル  『甘い泥』

IMDb Dror Shaul

Wikipedia キブツ
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by marikzio | 2007-10-31 20:11 | Movie | Comments(0)

-かもめ食堂- by Naoko Ogigami
フィンランドはヘルシンキの街角。そこに、一人の日本人女性が経営するruokala lokki(かもめ食堂)がありました。謎の異邦人が佇むその小さな店に、地元の人々はなかなか寄りつかない。
しかし、来る日も来る日も彼女は、毎日店をピカピカにして、お客が来るのを待っていました。そんなある日、閑古鳥が鳴く"かもめ食堂"にもついにお客様第1号が...。
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『かもめ食堂』
監督 荻上直子
出演 小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ


原作は群ようこの同名小説。
遠い北欧の地で、ささやかに小さな日本食堂を営むサチエ(小林聡美)のもとに、ひょんなことから居着くことになった同国人のミドリ(片桐はいり)とマサコ(もたいまさこ)。年代も個性も違う不思議な取り合わせの3人を中心に、日本オタクの青年トンミ・ヒルトネン、美味しいコーヒーを炒れる呪文を教えてくれた謎のおじさん、旦那さんが浮気して家出してしまったマダムなどが登場してほのぼのと展開する、ありそうでない大人のファンタジー。

サチエとミドリの出会いは本屋さんの中のカフェ。
"かもめ食堂"に初めて客として訪れたトンミに「ガッチャマンの歌詞を教えて下さい」と頼まれたサチエですが、途中からどうしても思い出すことが出来ません。帰宅途中に立ち寄ったアカデミア書店で、いかにも観光客然とした日本女性が『ムーミン谷の夏祭まつり』を読んでいるのを発見。唐突にも「すみません、"ガッチャマンの歌"全部歌えますか?」と聞いてみるのでした。怪訝な顔をしつつも、"ガッチャマンの歌"をスラスラとノートに書き綴った同胞。
ミドリがフィンランドにやって来た理由は、これと行った目的があるわけでなく、「とにかく何処か遠くへ行ってやる」と思ったから。目をつぶって世界地図を指したら、そこがフィンランドだった、と言う彼女に共鳴するものを感じたサチエは滞在中、自分の家に泊まるように誘っていました。
「どうして、見ず知らずの私なんかに?」と戸惑うミドリにサチエはこう答えます。
「だって、"ガッチャマンの歌"を歌える人に悪い人はいません!」

最初は市内観光に歩き廻っていたミドリですが、サチエのお店を手伝いたいと思うようになります。
「いいですけど、うち暇ですよ...」
「それでもいいんです!何でもいいからサチエさんのお役に立ちたいっ!」
しかし、お店にやってくるのは相変わらず、タダでコーヒーを飲みに来るトンミばっかり。
「私、思ったんですけど、ガイドブックなんかに載せてもらったらどうですか?日本人って、海外に行っても、やっぱり和食が一番だと思うんですよね」
「う〜ん。でも、そういうのって、ここの食堂の雰囲気じゃないと思うわ」
「トンミ・ヒルトネンからもお代とった方がいいと思います」
「彼はここのお店の初めてのお客さんだから、コーヒー代はとらないことにしているの」
かもめ食堂のメインメニューはおにぎり。幼い頃からサチエはおにぎりに思い入れが深くて、おにぎりこそが日本のソウル・フードだと信じて来ました。
しかし、かもめ食堂がヘルシンキ市民に受け入れられるきっかけとなったのは皮肉にもサチエが気分転換に焼いたシナモンロールと「ル・コピヤック」の呪文で炒れたコーヒー。
ぼちぼちお客さんが入るようになった、かもめ食堂にある日、困り果てた風情の一人の女性が現れます。
「空港に着いたら、私の荷物がないんです」
荷物を無くした彼女の名前はマサコ。年齢不詳の女。両親の介護生活から卒業した記念に旅立ったヘルシンキでこんな災いが待っていようとは...。
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自分の中で一番ツボだったのは、何と言っても片桐さん演じるミドリさん。
慌てると挙動不審っぽくなる身のこなしとか、いちいちびっくりする顔の表情がいいです。誰がどう見たって人畜無害のトンミ君がミドリに「初めまして」と握手の手を差し伸べようとしたのに、露骨に後ずさりして、逃げるようにお店を出て行くところが笑えました。何もそんな態度をとらんでも...。でも、懲りずにトンミが「ボクの名前を漢字で書いてくれませんか」とお願いしたのに対し、『豚身昼斗念』という当て字を与える文才にしびれました。
あと、かもめ食堂の回転を少しでも良くしようと、サチエにトナカイ味のおにぎりを提案したり、いろいろ先走っておせっかいなことを言ったりするところも彼女のキャラがとても良く出てます。言ってはいけないことを自覚症状なしにポロッと口にしてしまうところも、まるで自分を見ているようでした。

サチエさん、可愛らしいし、あまりにもしっかりしてる、というか人間が出来すぎ。
お店がなかなか軌道に乗らなくても、ミドリにいろいろ意見言われても、自分が意図した方向性でないと思ったものは、やんわりとお断り出来る芯の強さ。おにぎりに拘るところとかある意味、頑固なんですが、どんな人も受け入れられる器の大きさもある。
サチエさんみたいな人が身近にいたら、私だってお友達になりたいですよ。そして、最後の晩餐の時には、私も招待して欲しい!
あと感心したのは、サチエ役の小林さんのフィンランド語の美しさ。正しいフィンランド語は聞いたことないのですが、流暢な発音で、さすが女優さん、と思いました。

3人目の女性、マサコさんは圧倒的な存在感です。
一見、あまり世慣れていなさそうな控えめマダムなのに、現地で調達した服のカラフルなこと。サチエさんとミドリさんがあっ、と驚いたのに対し、「オホホ...、ちょっと派手過ぎたかしら?」
でも、次の日もまた次の日も、意表をつくファッションで登場し、異国の地で解放されつつある彼女の心情が出ていると思いました。
ようやく彼女のもとに届けられたスーツケース。しかし、その中に彼女が見たものは...!?
本編のお終いの方でミドリさんが「あのぉ、前々から思ってたんですけど、マサコさんの『いらっしゃいませ』って、ちょっと堅苦し過ぎると思います。」と言われたマサコさん。
「そうかしら...。でも、ミドリさんの『いらっしゃいませ』は、ちょっとぶっきらぼうよぉ。(確かこんな感じの意味だったと思う)」
「ええ、そうですかぁ」
「私は、サチエさんの『いらっしゃいませ』が一番素敵だと思う」
「私もサチエさんの『いらっしゃいませ』が一番好き」
とやり取りする場面があるんですが、ここ、3人のキャラの違いが際立つエピソードで、絶妙だと思いました。
全体的に、ドラマチックな盛り上がりもスピード感もなく、ゆっくりと時間が流れていくような感じのお話なのですが、平凡なようでいて非現実的なドラマ。時々、無性に観たくなるような不思議な魅力がこの映画にはありますね。

「『かもめ食堂』の舞台って、スウェーデンだっけ?ノルウェーだっけ?」
このレビューを書く時、迷いました。公式サイトで確認したら、フィンランド。同じ北欧圏のスウェーデンやノルウェーに較べてもフィンランドって、ちょっとマイナーというか地味な存在の国。実はムーミンのふるさとだったり、「森と湖の国」ってことで姉妹都市になってる日本の市町村もあるんですけどね。あと、映画通に人気のあるアキ・カウリスマキがフィンランド出身。
映画の中に登場する街の雰囲気もクリーンだけど、あまり観光地観光地してない素朴な風景。どことなく淋しげな印象を自分は受けました。この映画のヒットで日本人観光客激増、ってところでしょうか?
物語の舞台をフィンランドを選んだのかも気になります。すでに書かれた小説を原作にしたのではなく、この映画の企画を持ちかけられて、書き下ろした作品とのこと。本の中ではヒロイン3人の背景なども詳しく書かれているのでしょうか?
「無印良女」などで有名な群ようこさん。女性に人気のある作家・エッセイストでありますが、私も一冊だけ彼女の著書を読んだことがあります。
短大生だった彼女がNYにいる叔母さんを頼って、初めての海外旅行、海外生活を体験するのですが、その3ヶ月に渡るドタバタ生活を綴ったのが「アメリカ居すわり一人旅」。アメリカ人に対する過剰な期待と裏腹に群さんが遭遇するおかしな出来事や奇矯な人々。
だいぶ前に読んだ本なのですが、今度レビューでも書いてみようかと思います。

「かもめ食堂」公式サイト

「かもめ食堂」オフィシャル・ブログ
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by marikzio | 2007-10-29 17:39 | Movie | Comments(8)

-Notes on a scandal- by Richard Eyle
労働階級の子どもたちが通う中等学校。
そこに場違いな女教師がやって来た。華やかな美貌で周りの者を虜にしてしまう彼女を興味深げに見つめる孤独な老教師。
「この人は魅力的であるが、どこか現実離れしたところがある」
原作はゾーイ・ヘラーの同名ベストセラー小説。これは、女たちの底なしの孤独と欲望を描いた異色サスペンスなのです。
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邦題 『あるスキャンダルの覚え書き』
監督 リチャード・エアー
出演 ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット


ロンドン郊外のセントジョージ総合中学校。バーバラ(ジュディ・デンチ)はそこで30年以上にもわたって教鞭をとっている大ベテラン。非常に厳格で怖い先生として知られるバーバラであるが、この学校の展望についてもいたって冷ややかで「改革の余地なし」とバッサリ。
そこへ、新しい美術教師シーバ・ハート(ケイト・ブランシェット)がやって来る。スレンダーでモデルのような美貌、父親が有名な経済学者だったという血筋、それでいてフレンドリーな性格であっという間に教員たちの人気者に。
新米教師の存在はバーバラの目にも止まります。皮肉屋で何かと批判好きなバーバラ。シーバのことも「見た目は美しいが教師としての資質はゼロ」と格付け。
事実、彼女の授業は生徒が騒ぎ放題、セクハラ発言も出るわで見ていられないほどなのだが、「人それぞれの教育方針があるから」とかなんとか言って、誰も助けてやろうとしない。

自分とはまるでタイプの違うシーバですが、バーバラは「彼女とは親友になれそうだ」と直感。バーバラは長年日記をつけていて、自分が見たこと、他人が打ち明けてくれた秘密について何冊も書き綴っています。シーバが休日に自分を自宅に招待してくれた時のことも、早速記録。
「旦那はきっと若い弁護士」と決めこんで、シーバ宅を訪れたバーバラですが、シーバの相手は自分とほぼ同年代の初老のリチャード(ビル・ナイ)。子どもは長女のポリーとダウン症とう障害を追った長男ベン。シーバは夫とは、女子大生と教授という師弟関係にありながら、妻子あるリチャードとの愛欲関係に溺れた結果としての略奪婚だった、とバーバラに赤裸々に語ります。彼女はファザコンの毛があったのかも知れません。シーバは専業主婦に徹して来ましたが、ベンが10歳になって手がかからなくなって来たことを機に美術教師として社会復帰することにしたのです。
バーバラは親子ほども年の違う夫婦の閨房を想像して秘かに興奮。リビングで家族と踊るシーバの全身を男が女を見るような目で眺めたりして、なんか歪んでます。
ずっと独身で最近、仲の良かった親友が結婚を機に縁遠くなってしまったバーバラ。女であることに不完全燃焼なまま、この年代まで来てしまった彼女にとって、シーバは女性としてあるべき姿をそのまま体現してるような存在なのだと思います。

シーバって、夫も家庭もあるれっきとした大人の女性のハズなんですが、精神的に、どこかもろくて浮ついているところがあるらしい。「あの子は美しいから何とかやって来たものの、学力も才能もいまひとつなのではないかと思う」と親族にこっそり言われている場面があります。
そして、教師として一番やってはいけない事を彼女はやらかしてしまう。シーバを慕って来た15歳の男子学生と男女の関係になってしまうのです。
スティーヴン・コナリーに特別に個人授業をするようになったシーバ。予想どおり、少年に言い寄られることとなります。露骨にねちっこい目で自分を見つめる彼の視線に最初は恐れていたシーバですが、彼が父親から暴力を受けていることなどを打ち明けられ、感情移入して行きます。後に、それがシーバの気を惹くための彼の狂言だということが明らかになるのですが、スティーヴンの口の上手さにはまって、ついに彼と一線を越えてしまいます。
イギリスの法律についてはよくわからないのですが、未成年と肉体的関係を持つことは、投獄されるほどの罪に問われることをシーバは知っているらしい。何故なら、バーバラが二人の現場を目撃してしまった、と打ち明けられた時に、「クリスマスは家族で過ごしたいから、告発するのはその後にして」とお願いする場面があるので。そして、まがりなりにも自分は教師。商売道具に手を出すなんて、言語道断。社会的信頼の失墜行為に他ならないわけですから。それなのに、「自分は10年間、良き母、良き妻として健気にやって来た。ここで、ご褒美に預かったところで罰は当たらないだろう」という、筋の通らない理屈で少年の誘いに応じることを無理矢理正当化してしまいました。奔放だった若い頃の癖が蘇ったようです。
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シーバと急速に打ち解けて、ほどんど親友状態になっていたバーバラ。しかし、彼女と少年の濡れ場を目撃してしまい、裏切られたような思いを味わう。
シーバをパブに呼び出して、自分が見たことを率直に話した後で、少年との関係を一切絶つという条件で、このことは口外しないと約束します。
そこから、二人の新しい関係が始まりました。主従関係にも似たような、どこか隠微で拘束するような二人の間柄。バーバラは常識の範囲を超えてシーバにつきまとい、シーバの家族にも疎まれるようになりますが、そんなことなどおかまいなし。バーバラの中で次第に妄想が生まれ、日記の中には現実と虚構が入り交じるようになって行くのです...。

生きることに不器用なバーバラは人と正しい距離を持って接することが出来ません。シーバに出会う前に仲が良かった女性とは、結果的に彼女を追い詰めることになって鬱状態にさせてしまったとか、婚約者に葬儀用の花束を贈った、というエピソードが出て来ます。
バーバラにはレズビアン的嗜好があるのでしょうか?鈍感なシーバも殺気を感じて、バーバラに握られた手を引っ込める場面がありますね。あと、バーバラの妹(親族だったかな?)に「あなた、今、いい人がいるの?」と聞かれて「どういう意味よ!」と怒るのですが、自分は当然、男性の存在の有無を聞いてるのだと思ってましたが、今思うと、妹は女友達のことを指していたのかも知れません。確かにそういう傾向も否定できなくはないですが、「生まれてこの方、男性に触れられたことがない自分は、男の手が間違って、自分の身体にぶつかっただけでも欲情する」と独白している場面があるので、本来は異性愛者だと思います。
女でいることをあきらめている反面、シーバのようなまだ若くて美しい女性に自分の理想像を投影するあまり、独占したくなったり、悋気の虫が騒いだりするのかな、なんて思ってしまいました。

それにしても、この映画、まともな奴がほとんどと言って登場しません。
二人のヒロイン然り、少年然り、ですが、もう一人同僚の中年教師(それも身体に障害があったような)が、「シーバとあわよくば割り切った関係になれないかな?」なんてことを相談しにバーバラの自宅まで押しかけるのです。先生だろ、アンタ?って言ってやりたくなります。しかも、美人というだけで手が届かない存在なのに、夫も子どもいる人がなんで自分の相手になってくれるかも、なんて希望を抱くのか、わたしゃ、理解できんとです。シーバが少年と寝ていることは、旦那にも知れることとなるんですが、それに対して彼は「若い男に目が眩んだというのはわかる。でも、いくら何でも15歳はやめろ」みたいなことをわめくのですが、それって何か違うだろ?と言いたくなります。ま、旦那も当時女子大生だったシーバの若い肉体に溺れたのだから、どっちもどっち、割れ鍋に綴じ蓋、なんでしょうけど。
自分の思い通りにならないシーバに腹を立てたバーバラはその同僚教師に、シーバの醜聞を流してしまうのです。これでシーバの立場が悪くなることは計算ずくという確信犯。友人と少年との間を黙認していた、ということで自分の立場もまずくなるのは想定外だったようですが。
女教師と少年の関係はマスコミにも注目されることとなり、シーバは家族にも見放され、追い詰められて行きます。そして、彼女が最後の砦として行き着いたのが、バーバラのもと。
シーバよ、鈍いにもほどがある。なんで二人だけしか知らないはずの秘密がこれだけ広く知れ渡ってしまったのか。バーバラに対して何となく身の危険を抱いたことを忘れてしまったのか。二人の共同生活はますます格好のネタとされ、世間の奇異な目にさらされることになります。そんな中、シーバはついに発見してしまうんですね。バーバラの日記を...。

ケイト・ブランシェットって、自分の中では「理知的で高潔な女性」というイメージが強いので、「お顔はきれいだけど、どこか緩い人」という役柄は違和感がありました。実際には役柄に幅のある女優さんなんですけどね。美人というよりは、知性派、演技派だと思ってたので、逆にこの映画で、彼女って、下手なモデルよりずっと美しいということを再認識したぐらいでした。こういう、あっけらかんとしたスキだらけの女、だけど人当たりが良くてどこか憎めない人物に仕上がっているのは彼女の力量によるものだと思います。バーバラ宅で身を隠していたシーバが家の廻りに張り込んでいた記者達の前に姿を現し、「さあ、私はここにいるわよ!ぎゃ〜っ!」と叫ぶ場面が私は好きです。
大御所女優のジュディ・ディンチ。痛すぎる老女を憎々しげに演じきって迫力あります。一見、冷淡で人間嫌いに見えるのに、一度のめり込んでしまうと始末に負えなくなってしまう怖さ、彼女が常に心に抱えている孤独感とか喪失感が胸に迫るものがあって、とてもスリリングでした。それでいて、最後の方でまた別な獲物を見つけて、新聞ネタになっているシーバをだしに、若い女性に近づくんですね。ハイ、全然懲りてないのです。逞しいです。
その図太さがある意味、このお話の救いになってると思います。

日本語サイト 「あるスキャンダルの覚え書き」
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by marikzio | 2007-10-24 21:07 | Movie | Comments(5)

-Pan's Labyrinth- by Guillermo Del Toro
幻想的なイメージのポスターだからでしょうか、劇場にはカップル連れが多かったです。
デートで観に行くような映画じゃないと思うんですけどねぇ。
現実世界に絶望している少女オフェリアがおとぎの国で永遠の命を得ようと過酷な試練に立ち向かうダーク・ファンタジー。残虐な独裁政権がはびこる現世と不気味な魔物たちが蠢く地底の国。どちらも底なしに暗くて希望が持てないように思えるのですが、オフェリアは盲目的にパンの迷宮めざして突き進む。果たして彼女の運命は...!?
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邦題 『パンズ・ラビリンス』 2006年:メキシコ・スペイン・アメリカ
監督 ギレルモ・デル・トロ
出演 セルジ・ロペス、 ダグ・ジョーンズ、イヴァナ・バケロ


1944年のスペイン。オフェリア(イヴァナ・バケロ)は母カルメンの再婚相手がいる森の中の軍キャンプ地にやって来ます。内戦で夫を亡くしたカルメンはヴィダル大尉(セルジ・ロペス)に見初められ、大尉の子どもを宿して臨月。妊娠してから体調が思わしくない彼女にとって、山中で生活するのは危険なことでしたが、新しい夫の方針に従わざるを得ない。しかも、大尉は生まれて来るのは男の子だ、と勝手に決め込んでいました。
オフェリアは母の再婚相手がどうしても好きになれない。自分を明らかに邪魔もの扱いだし、母親さえもあまり気遣っていないように見える。まさに、自分の子どもを産んでくれる道具としか見てないような。夢見がちなオフェリアは、現実を受け入れられないまま、ますます絵本の中の世界に没頭するようになっていく。森の石塚の中に彼女は見たこともないような不思議な昆虫を見つけます。カマキリの変形バージョンのような空中を飛ぶその虫は実は妖精。
その妖精に導かれるようにして、オフェリアは庭の奥にある洞窟の入り口へと入ってしまう。そして、そこにはヤギの頭と身体をした怪物がいました。彼は地底の王国の番人であり、王国のプリンセスが帰って来るのを待っていました。

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「昔むかし、地底の王国で暮らしていたプリンセス、モアナは地上の世界に憧れるあまり、この世界を飛び出してしまいました。地上に出て人間になったモアナは今まで感じたことのない痛みや苦しみを知ることとなり、死んでしまったのです。しかし、残された王様とお后は人間に生まれ変わったモアナがいつかはこの地底世界に戻ってくると信じて何百年も待ち続けているのです。あなたは、モアナに違いない。あなたの左肩にある痣がその証拠だ。」

この半分ヤギの姿をした生き物はパン(ダグ・ジョーンズ)。
無知な私は、このキャラが何なのかわからなくて、キリスト教でいう"サタンの化身"かな?なんて思ってました。星座の世界ではお馴染みの牧羊神だったんですね。パンはギリシア神話に登場する神の一種。一般的には繁殖と全宇宙の神とされていますが、その姿のとおり、牧羊と羊の神と認識もされていますね。ヘルメスとニンフ、ドリュオプスの間に生まれましたが、山羊の角と脚をもった奇怪な姿に母親は逃げ出してしまいます。父のヘルメスがオリンポスの元に連れて行き、神の称号を授かったとされています。
"繁殖の神"と言われているように、パンは好色で絶倫。ニンフのシュリンクスに心を奪われますが、その醜い容貌のため、シュリンクスはパンから逃れるためにバラの茂みに姿を変えてしまいます。それに腹を立てたパンは、そのバラの茂みを切り取って笛にしたと伝えられています。その次に夢中になったニンフ、エコーもパンから逃げ回ったため、パンはエコーの身体をバラバラにして、世界中にばらまいたと言われています。日本でいう"木霊"のエコーはこのエピソードから生まれたのだとか。性格が醜悪で時として手に負えないパン。キリスト教でサタン(悪魔)の化身が羊のような角を生やしているのも、パンのイメージから起因しているのでしょうね。
あまり評判が思わしくないパンですが、お茶目で悪戯好き、という一面も。この映画の中では、悪戯好きの彼が現実世界に目をそむけて、お伽噺に埋没しちゃってるオフェリアをからかって、「あなたがプリンセスだ」と、かつぐ設定になっています。
そしてオフェリアが俗世間に染まりきっていないかどうかを確かめるために、次の満月までに果たすべき3つの試練を課すのですが、疑うことを知らない彼女はその特命を果たそうと命懸けで挑んでいくんですね。何とも健気、何とも痛々しい。
そのうちの一つが 「恐怖の怪人ペイルマン」です。オフェリアはこのペイルマンの時に、パンから下された言いつけを破ってしまい、その結果、妖精が2匹死んでしまいます。パンは約束を守らなかったことに腹を立て、「お前は地底の王国に帰ることはできない。お前は人間として、その人生を終えるのだ」と非情にも通告されてしまいます。

この映画を観た者なら、「オフェリアよ、そこまでして、"パンの迷宮"に行きたいのかい?」と思ったはず。だって、パンが案内する異次元世界はグロテスクな巨大ガマガエルとか、おっかないペイルマンがいたりして、ちっとも楽しそうに見えません。
しかし、本当に怖いのは地底世界ではなく、暴君ヴァイダルが君臨する出口なしの乱世なのかも知れません。ヴィダルは病気の妹のため兎狩りをしていただけの何の罪のない農夫親子を惨殺(割れた酒瓶で青年の顔を潰した!)してしまうし、影で暗躍するゲリラ隊の一人を拷問にかけたりします。その拷問の場面は直接は出て来ませんが、最初は金槌、次に大きな鋏、そしてナイフを出して来て、これらの道具について説明するんですね。ここの場面が一番怖かったかも。
映画を観て楽しむどころか、見ていて胸が苦しい、という感じなのです。映像の質感はどんよりと重く、大尉の暴走は加速する一方。状況がどんどん悪くなる一方で、ゲリラ活動をする人々の姿がクローズアップされて来て、暗闇の中に一筋の光が見えて来た?ってな展開にはなるんですが、この女の子、最後はどうなるんだろう?ってそればっかり考えてました。自分的には、いかにも胡散臭いパンなんか相手にしないで、現実を見据えて欲しい、と思ってました。どちらを向いても地獄。どうせなら現世を生き抜いて欲しい。

この映画で印象に残っているアイテムと言えば『マンドラゴラ(Mandragora)』という、赤ん坊のような形をした球根でしょうか。母カルメンの体調が悪くなる一方だった時に、パンがオフィリアに差し出したのがこれ。新鮮な牛乳を張ったボールに、このマンドラゴラを浸し、生き血を数滴たらしてベットの下に隠して置くと良い、と指示を受け、母は元気を取り戻します。
この人間になりたかったマンドラゴラ、日本では恋なすびとも呼ばれ、旧約聖書にも登場しています。古くは呪術や錬金術に使われた貴重な材料とされ、これを地面から引っこ抜く際にあげる悲鳴を聞くと死ぬ、と言われていたため、犬に引っ張らせて人間は耳栓をして聞かないようにして採取したとか。「ハリー・ポッター」にも出て来ました。
しかし、このマンドラゴラがヴィダル大尉に見つかってしまい、母はマンドラゴラを暖炉の火に放り込んでしまいます。「オフェリア、魔法なんて存在しないの!」
その直後、母の容態が急激に悪化し、男の子を産んで命を落としてしまう。
自分は完全に見放された、と思っていたオフェリアの元に、再び姿を現すパン。「もう一度だけチャンスをやろう。満月の夜に、お前の弟を連れて来るのだ。これが第3の試練だ。」
果たして、オフェリアは地底王国のプリンセスになれるのでしょうか?
このラストはある意味ハッピーエンドです。暴君ヴィダルはゲリラの銃弾に倒れ、恐怖政治は終わります。でも、哀れなオフィリアの運命は...。とにかくハリウッドスタイルのハッピーエンドとは趣が大きく異なります。

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これは、特殊メイク中のペイルマン。パン役のダグ・ジョーンズは一人二役でペイルマンも演じてます。素顔はこんな感じなんですね。
ダグさんの公式サイトも見つけました。↓
The Official site for Doug Jones on the web

監督のギレルモ・デル・トロはメキシコ人。初めて聞く映画作家だと思ってたら私、「デビルズ・バック・ボーン(2001年)」観てました。そう言えば確かにテイストが似ている。ミラ・ソルヴィノ主演の「ミミック」も彼の作品だったんですね。「ヘルボーイ」も代表作のようですが、あまり興味が惹かれなくて未見です。でも、この人の映画はもっと見てみたいですね。

official site (英語) Pan's Labyrinth
オフィシャル・サイト (日本語)パンズ・ラビリンス
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by marikzio | 2007-10-22 21:25 | Movie | Comments(0)

Tiziano Ferro "E Fuori È Buio"
前々から告知していた映画のレビュー、先週は泊まりがけ出張が入ってたりして、なかなか書けなかったので、今週は一番に書こうと思ってたのですが、またもや緊急ネタが。
"緊急ネタ"と言っても自分の中では"緊急"であって、興味のない方にとっては緊急でも何でもないのですが...。

いつの間にか、Tiziano Ferro の新しいヴィデオ・クリップが流れてたんですね。
3rdアルバム"Nessuno E Solo"からの5枚目のシングル"E Fuori È Buio"
私、この曲大好きなのです。素朴で美しいメロディーがどこか映画的で自分のツボ。でも、派手さのない楽曲だから、シングル化されることはないと思ってたので、思いがけない展開にmarikzio感激。
50年代アメリカのTVショーを思わせる"E Rafffaella È Mia"もいつもと違う趣向で面白かったのですが、さて、"E Fuori È Buio"はいかなる映像に...!?

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一人、佇むてぃちあ〜の。
彼のクリップは"一人寂しく想い出に浸る"というようなシチュエーションが多いです。彼の書く歌にも失恋ソングが多いし。いい男が切ない胸のうちを情熱的に歌い上げるところがいいんですけどね。でも、回想シーンで美女といちゃいちゃするところを見せつけられるのは嫌です。
もちろん、私もいい年ですから、そんなアイドルのキスシーンなんかで相手役の子にカミソリ入りお手紙なんか送りつけたりはしませんが、てぃちあ〜のに関しては嫉妬の炎がちょろちょろ燃えたりします。

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で、今度も、そのパターンになりそうな気配。
おもむろにビデオ機を取り出して、モニターに見入るんですね。ビデオの中には、脚のきれいな子と幸せそうに抱き合う彼の姿が。そして、そのモニターを見ながら、一人ニタつくんですね。一人で、そんなことをしてるってことは、別れちゃった、ということなのかしら。

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ありゃ?よく見たら、この女の子、フィギュアじゃありませんこと??
それって、てぃちあ〜のの脳内彼女だったってこと?なんか痛そうな展開になりそうだワン。

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...と、思ったら、「奥さ〜ん、もっと楽しくなる方法があるぜ〜」とばかりに豹変!
「ア〜レ〜〜〜〜〜」

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「オレはここから始まるのさ!」
わざわざビデオを用意していた、というのは二人のスゥイートな想い出を残すためではなく、別な目的があったのですね。この二人は恋人同士ではない、ということなのでしょうか?
しかし、この直後、Tizianoの身に思いがけない災難が降りかかるのです。まぁ、自業自得と言えばそうなんですが...。

この歌の歌詞がどんな内容なのかわかりませんが、クリップはかなり滅茶苦茶な展開です。男前で優しい彼が実は歪んだ嗜好の持ち主だったとか、女の子が吸血鬼に変身して、首っ玉に齧り付いたり、一体何を伝えたいのか、よーわからんです。
しかし、これまでのTizianoクリップでも、お顔に傷がついたり血が流れたり、射撃されたり、ということやってますからねぇ。
私的には嫌いではないです。(ウフ)
早く iTunes store でこの新作ビデオがダウンロード出来ますように。

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「女ってのは魔物ダゼ!」

Daily Motion Tiziano Ferro - E Fuori È Buio
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by marikzio | 2007-10-21 21:42 | Italian Music | Comments(0)

車買っちゃいました
昨日、ディーラーさんで商談決めて来ました。
来年3月で車検を迎える今の私の車、走行距離15万キロ。
この7年間半、高速で遠出したこともないし、県内だってあっちこっち行ったわけでもないのに、どこをこんなに無駄に走ってんだろう...。f(^ー^;
とりあえず、次の車検までに買い換えようかなと思い、9月末からディーラー廻ってました。

「今乗ってる1.3Lより大きくて、ちょっと大人っぽい車が欲しい!」
これが今度の車選びに対する自分のコンセプト。可愛さを売りにしたコンパクト・カーは卒業。だけど、おじさんっぽかったり、いかにもファミリー向けの車はNG!
しかし、私の実家の車庫はかなりミニサイズ。7人乗りのミニバンや長いステーションワゴンが収まるだろうか?いやなに、最悪、シャッターを開けたまま収めればいいではないか。
しかーし!北国の雪をなめてはいけない!!!
雪が積もれば、除雪車が来てくれるのはいいが、そこからがまた地獄。ブルが通ったあとの道路は両脇が堆い雪の山になって、そこを片付けなければ、住民は道路に出て来れないのだ。しかも雪山は堅くて重い。この山がシャッターを開けたまま車庫に放置されてる車にかかるのだと思うと考えただけでも恐ろしい!
というわけで、シャッターを閉めてもちゃんとガレージに収まる程度の大きさの車を選ばなくてはいけないのです。ちなみにガレージの奥行きは約4.8メートル。ちゃんと測ったわけではありませんが、1個40センチの煉瓦が一列12個埋められていることから算定しました。

そんなわけで、候補に挙がったのがホンダのエアウェイブとストリーム。トヨタのオーリス、日産のデュアリス、ティーダ。
ストリームの形は走りのHONDAらしくて好きなんだけど7人乗りは自分にとっては無駄。まあ、最後尾のシートなんてオマケみたいなもんだし、オーナーのほとんどが普段はフラットにして荷台として使ってるみたいなんですが。
CMに美輪明宏さんが登場していたエア・ウェイブ。やっぱり美輪さまのお告げに従ってエア・ウェイブにするべきなのかしら?とも思いましたが、海にも山にも行かない超インドア派の自分に荷物を一杯詰め込むことが売りのアクティブな車が似合うでしょうか?
純粋に好みで言えば、オーリスとデュアリスが私の心を捕らえました。ヨーロッパ車のことはよくわかりませんが、オーリスはフランスの車、デュアリスはイギリスの車を意識しているかのような美麗なスタイル。実際、この2車は海外市場に出回っているそうです。
でもオーリス、最初気付かなかったけれど、ルックスが笑っちゃうほどVitzに似ている。
トヨタとしてはカローラ・ランクスの後継種として、オーリスを位置づけていますが、どう見たってデカ・ヴィッツ。
一方、デュアリスはオーリスより力強さがありますが、2.0LのSUV車。やはり環境のことを考えたら、SUV車って気後れしてしまいます。しかも、この2車、自分の予算よりはるかにお高い。
残るはティーダ。見た目は平凡なんですが、内装やシートに質の高さを求めたのが売りの車。革張りのステアリング、低反発性のシートなど、大人の車としてとことん拘ってます。しかも、オーリスやデュアリスより良心的なお値段。でもなぁ、いま一つ「コレ!」という決定打がないんですよ。しかもインターネットの口コミサイトを見たら、低反発性シートって、一見座り心地が良さそうだけど、体があまりにも沈み過ぎて、長距離ドライブでは逆に苦痛になることもあるらしい...。
う〜ん、それじゃ、一体何を選べば良いのだ???

考えれば考えるほど、口コミ情報を集めれば集めるほど、何を買ったらいいのかわからなくなるんですが、こういう時は自分の魂に一番ビビッと来たものを選ぶしかないんですね。
で、自分は結論として、オーリスに決めました。
デカ・ヴィッツ云々と言われようが、最初見た時にこの流麗なラインがフランスの車っぽくて、すっかり魅せられてしまったわけですね。
ま、7年前にVitzが登場した時もCMはフランス語でしたけど。あの時は衝撃的でした。あのトヨタがこんな繊細なクルマを作ってしまったなんて...!と。当時は社会現象もんでしたね。

ところで、私はオーリスのテレビCMを見たことがありません。ひょっとして見てるのかも知れませんが、意識してなくて記憶に残ってないのかも。
You Tubeで検索しても日本CMはヒットしませんでしたが、海外で流れた映像はザクザク出て来ました。海外CMを二つ紹介したいと思います。

これはフランス版CM。ちょっと無難過ぎるかなぁ。
いかにも日本人がイメージする"オシャレCM"そのものに近い。
Toyota Auris (France)

これは、南アフリカ版。上のフランス版とは対局にある趣。
しかし、この内容。これって企業イメージを壊してることにならないでしょうか???
Toyota Auris TV - South Africa WM
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by marikzio | 2007-10-15 21:50 | n'importe quio! | Comments(8)

Les Blues は散ったけど...
いよいよ大詰めのラグビー・ワールド・カップ。
日本時間で10月14日、午前5時から、イングランド VS フランスの試合が始まりました。ホスト国のブルーズはしょっぱなから対アルゼンチン戦で敗れますが、何とか底力を発揮して、強豪オール・ブラックスに奇跡的(?)に勝利して準決勝進出へ。
ひょっとして、優勝したら表彰式では全員バスタオル姿で登場して"ハラリ"があるかも!?と秘かに期待してたのですが(そんなのナイナイ)、14-9で破れてしまいました。(T.T)
自分は、携帯のワンセグ機能で録画予約をしていたのですが、6時30頃に目覚めたので、テレビをつけてみました。
するとテレビ画面には、ミシャラク様のアップが。(らぶ)
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ベッカムと違って、ミシャラクが日本の民放テレビに露出することはほとんどないので、感慨深いものがありました。あと、ディミトリの姿もちらりと。写真の通りの端正なお顔立ち、汗びっしょりでストレート状態のブロンドヘアが美しかったです。
ミシャラクと同じようにイングランドでもスター的存在の選手がいて、何度かアップになってましたが、名前忘れちゃいました。
8−9でフランスが1点リードし、もう1点欲しいところ、このまま逃げ切れるか!?というところで、そのナントカって言う選手が、きれいなゴール(ラグビー用語で何ていうか忘れた)を決めたのが、勝敗を左右することになりました。イングランド、強かったです。
次の試合は南アフリカ VS アルゼンチン戦ですね。3位決定戦では是非ともフランスに勝ってもらいたいです。そして、3位だったけど、ホスト国の面目を保てた、ということで、サンドニで"ハラリ"を...、と相変わらず妄想を抱くわたくしなのでした。

で、今回の大会である意味一番の注目株はこの人だったのではないでしょうか?

Sébastien Chabal
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こんな、太平洋のど真ん中で何ヶ月も漂流していたようなロン毛じゃ、試合中に引っ張られたりして支障があるんじゃないでしょうか。ついでに汗でびっしょりになった毛髪が他の選手の顔を打ったりして迷惑になりそうです。本人はレゲエスタイルのつもりなのかも知れない...。
セバスチャンは1977年10月8日生まれ。フランスはValence出身。
2000〜2004はフランスのチームでプレイしていますが、2004年からイギリスのSale Sharksに所属しているようですね。

wikipedia -Sébastien Chabal-
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番組でも「今大会、随一の個性派」なんていうテロップが流れていた彼。2009年度版DDSカレンダーの表紙を飾るのはセバスチャンだったりして...。
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by marikzio | 2007-10-14 22:36 | 競技場の神たち | Comments(6)

水曜どうでしょう
『水曜どうでしょう』
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これ、青森朝日では毎週火曜、深夜1時にオンエアされてます。
風呂上がりに髪乾かしながらテレビをつけると、"水どう"がちょうど始まって、「あ〜、また1週間が経っちゃったんだなぁ」と時間の流れの早さを感じてしまうというか。(しかし、私も夜更かしだな)
謎の男たち(失礼)がレンタカーで、ヨーロッパや国内を旅するというリアリティー番組。旅番組のわりには名所や有名レストランの紹介があまりなくて(一応は出て来る)、ひたすら車の中でガハガハ笑ったり、「今日は泊まれないかも〜」と大騒ぎする珍道中、といった趣でしょうか。
旅をしているのは男性4人組なのですが、顔を出しているのはそのうちの2人だけで、カメラ係、ディレクターと思しき残りのメンバーは声だけで出演、時にコスプレあり、という極めてシンプルな演出。
「何じゃいな、これ」とずっと前から思ってました。
しかし、風呂上がりの髪を乾かしたり、ネットをしながらチラ見、という程度にしか視聴してなかったので、あまり気に止めてなかったんですね。
しかし、何度か見ているうちに彼らの一見どうしようもないやりとりが絶妙に可笑しくて、一緒にゲラゲラ笑っている自分がいました。居酒屋で下らないお喋りを延々と続けているかのようなユルめの感じが気持ちいいです。
ローソンで「水曜どうでしょう」シリーズDVDのポスターが貼られてあるのを目撃して、かなり人気があることを認識しました。

Wikipediaなんかで調べて見ると、北海道テレビが制作しているローカル番組だったことがわかりました。放送が始まったのは1996年10月9日。出演しているのは企画担当者でもある鈴井 貴之(通称:ミスター)と大泉 洋。彼らはローカル・タレントというか役者さんらしい。
そしてロケ同行者として、藤村 忠寿ディレクター、嬉野 雅道ディレクターが加わり、男4人が、日本中、世界中を気まま、わがままに旅する姿を映し出すという独自のスタイルが口コミやネットを通して評判となります。地元、北海道にとどまらず南は沖縄まで放送され、日本中に"水どう"マニアが出現、隠れた社会現象を生みました。

「水曜どうでしょう」 Official website

非公式ファンサイト -どうでしょう リミックス

水曜どうでしょう Wikipedia

以前、「清流ワンダフル」を当ブログで取り上げ、ほどなくして番組が終了してしまい(しくしく)、これもすぐ終わっちゃったらどうしようと思ったのですが、レギュラー放送は2002年にすでに終了していて、現在日本中で放映されているのは再放送なのだそうです。それ以降は単発企画モノとして不定期に新作を制作。
もともとこの番組はヴァラエティー番組でコントやインタビューなどいろんな企画があったのですが、諸事情により、今の再放送は旅モノ限定のようです。しかし、今年7月の鳥取ロケで自然公園法で禁じられていることを知らずに、砂丘の砂を採取したことが問題になりました。
今、青森朝日では、「欧州リベンジ 〜美しき国々の人間破壊〜 」放送中でパリの凱旋門を出発し、ドイツ入りするはずが方向を間違えて、大幅にロスしてしまい、初日で野宿する羽目に陥ってました。ちょっと有名なレストランでディナーしたものの、着席してから1時間半経ってもフルコースの前菜すら来なかったりして、宿を取り損なったような。
ディレクター組の二人はキャンプ用のテントと寝袋を持参していましたが、鈴井さんと大泉さんは野宿を想定していなかったようで車中泊。しかし、車の鍵をディレクターさんが持ってテントに入ってしまったため、車中泊組は夜中ヒーターをつけることもできず、そのうえ窓が開いていたのに、鍵がないため閉めることも出来ず、鈴井さんと大泉さんは凍死の危険と闘いながら寝ずの晩を過ごしました。これ、シャレになってないんですけどね。

You Tubeで検索してみたら、いろいろヒットしました。(謝謝)
「水どう」見たことない人、削除されないうちに見てみてください。このシュールな笑いがお気に召すでしょうか?

彼らが再び訪れた南仏のエクスアンプロバンス。9年前は宿が取れずに徹夜ドライブした因縁の地。しかし、2006年はセザンヌ没後100周年祭りでホテルはどこも満員。彼らの運命は...!?
You Tube 泊まれないの?車中泊!?-①
You Tube 泊まれないの?車中泊!?-②

ドラマの撮影が控えてるため、日焼けできない大泉さん。
現地で超強力日焼け止めを購入したのはいいが、これが白浮きし過ぎでバカ殿状態に...。
You Tube 白い男

ノルウェーで出会った謎の女性、ムンクさんとのうたかたの恋。
これ、名作です!!!
You Tube 「フィヨルドの恋人」完全版
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by marikzio | 2007-10-10 21:51 | Television | Comments(6)

恐怖の怪人ペイルマン
先日、劇場で観た『パンズ・ラビリンス』。
レビューを書こうと思っていますが、なかなか時間がないので、レビューの予告編的?投稿です。
『パンズ・ラビリンス』には山羊の角と下半身を持った奇怪な姿をした牧羊神パンを初め、人間の形をした球根マンドラゴラなど、幻想的キャラが登場するのですが、その中でも極めつけにグロテスクなのがこいつです。
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怪人ペイルマン

たるんだ全身の皮膚、溶けたようにつるんとして目玉のない顔面など、不気味なこと、このうえありません。こんなのが追いかけて来たら...、ゾォ〜〜〜。
現実世界に生きるヒロインが牧羊神パンに「あなたは魔法の国のプリンセスの生まれ変わりかも知れない」とたぶらかされ、「王国に帰るためには満月の夜までに乗り越えなければならない3つの試練がある」と言われ、課せられた2つ目のミッションを遂行する場面に、このペイルマンが登場します。

パンから手渡された白いチョークで壁に扉を描くと、それは"どこでもドア"のように別世界へとつながる。その世界には豪華な食卓があって、目のない化け物がテーブルについています。それをスルーして、秘密の金庫からあるものを持って来なくてはいけないのですが、「テーブルに並んでいるご馳走や飲み物は一切口にしてはならない」と言われていたにもかかわらず、少女は誘惑にかられて葡萄を口にしてしまうのですね。

Child Eating Pale Man from Pan's Labyrinth


この女の子がつまみ食いなんかしなかったら、妖精ちゃんも犠牲になることなく無事に帰れたかも知れないのに、と思うとマジで腹が立ったのですが、こんな強烈キャラを用意しておきながら、何事もなく済まされるハズがありませんよね。このペイルマン、子どもが大好物のようです。このキャラには元ネタがあるに違いない、と思い「怪物ペイルマン」でググッてみましたが、特に何も出て来ませんでした。
この場面、劇場で観た時はほんと怖かったのですが、こうして冷静に見てみると、老人みたいなヨタヨタした歩き方とか結構コミカルで笑えます。
特製"ペイルマン・ストラップ"もあります。おひとつ、どうどす?
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と、いうわけで『パンズ・ラビリンス』レビューをお楽しみに。
ジュディ・ディンチ+ケイト・ブランシェットの『あるスキャンダルの覚え書き』も準備中です。

『パンズ・ラビリンス』映画レビュー

『あるスキャンダルの覚え書き』映画レビュー
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by marikzio | 2007-10-09 22:53 | Movie | Comments(5)

Clarika "La Fille,Tu sais"
マネキン美女軍団の横でぼんやり浮かぶ霊的な女性の顔。
これは、クラリカが2001年にリリースした"La Fille,Tu sais"(あなたが知っている女の子)。
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私がこのフレンチ・シンガーのアルバムを聴いてみようと思ったきっかけはズバリ、このビデオ・クリップです。
フランス語で「ロッカールームの男たち」という意味のタイトル。さて、どんな内容なのか想像出来るでしょうか?
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Daily Motion "Les garçons dans les vestiaires"

これは、Dievx dv stade 2002カレンダーのテーマソングだったのだそうです。クリップの中のロッカールームは本物のスタッド・フランセでのロケ。これを撮影したのはフォトグラファーのKris Gauthier 。以前、ここのブログで自分は「2002年度版カレンダーは安っぽい」と書いているのですが、そのカレンダーも彼の作品。ちょっとチープでコミカルな作風がこの人の持ち味なのかも知れません。
このクリップに登場しているのも現役のラガーマン達なのですが、「あまり、こういうにのには慣れてないのでは?」と思えるほどベタというか過剰な演出に笑ってしまいます。これも確信犯的と言えなくもないんですけどね。
このクリップを見て、自分はクラリカがRoBERTに近いものを感じました。サラサラのロングヘア、年齢不詳の容貌、ちょっとピコピコ、フワフワしたエレトリック・サウンドがそのような印象を与えたのだとも思いますが、選手達にはクラリカが見えているのかいないのかわからない幽霊のような存在でいますよね。そういう浮き世離れしてる設定にロベール的なものを感じたわけです。ちょっとエロっぽいところも含めて。
それにしても刺激的なクリップです。このビデオはYou Tubeではアダルト指定にされていますが、当時は音楽番組で普通にガンガン流れていたみたいです。
Rimbeauさん がフランス逃亡時代に、この危ないビデオをテレビで見たそうですから。(^_^;

「ロッカールームの男たち」のライブヴァージョンもアップされていました。
クラリカが歌っている最中に突然乱入する選手たち。「ハラリがあるのかしら?」と秘かに期待していたんですが、それはありませんでした。
そうですよね。公衆の面前でそんなことしたら、牢屋に入れられちゃいます。
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Daily Motion Clarika et ses boys -sortie de vestiaire


b0069502_22282663.jpgClarikaは1967年2月3日生まれ。パリの郊外、Boulogne-Billancourtが生誕の地。
まだ若い人なのかと思ったら、結構ベテランだったのですね。
母は文学の教授、父はハンガリー詩人である Istvan Keszei。政治的活動の理由で1956年に亡命しています。
超知的な家庭に生まれたクラリカは音楽に目覚め、ロックやフォーク、そしてパンクへと傾倒して行きます。
メジャーデビューは1993年の"J'attendrais pas cent ans "。1996年には2ndアルバム"Ca s'peut pas "をリリース。
「ロッカールームの男たち」が収録された"La Fille ,Tu Sais"は3枚目の作品。すでに2005年には"Joker"がリリースされているのですが、自分は3rdに興味があったので、最新作は保留にしました。



さて、"La Fille ,Tu sais" 全体的に言いますと、結構日本人好みの音ではないかと思います。ちょっとアンニュイなメロディー、どこか60年代シャンソン風味なアコースティックな楽曲ちょっとボサノヴァ的なものもありますが、これは安っぽいと思う。
私的には"We are the losers"(我らは負け犬!?)、表題作の"La fille tu sais"、"Cher cousin"が好きです。"Heureux"はロシア民謡ちっく。
それなりにヴァラエティーに富んだ内容かな、とは思いますけど、何しろ"Les Garcons..."の印象が強すぎて、他の作品が地味に思えてしまうんです。
MY SPACE で視聴した時は好印象だったし、シュールなジャケ写&ブックレットもツボだったのですが、"JOKER"も聴いてみたい、と思えるほどアピールするものではありませんでした。"Les Garcons..."の官能的なボーカルに惚れただけに残念です。
「普通っぽいフレンチが聴きたい」という人にはいいと思います。

CLARIKA OFFICIAL SITE

CLARIKA MY SPACE
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by marikzio | 2007-10-03 22:12 | French Music | Comments(1)


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