Frankie Goes to Hollywood はどうしてる?
2007年 08月 18日
80年代の半ば、社会現象を巻き起こした伝説のフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド。
通称F.G.T.Hは ボーカルのホリー・ジョンソン(中央)、ポール・ラザファオード(左から2人目)を中心とするリバプール出身のロックバンド。
デビュー・シングル"Relax"は過激なレリックとハードゲイ的なビデオクリップでイギリスBBCで放送禁止となりますが、それが火に油を注ぐような結果となってしまい、全英チャート9週連続1位という記録的大ヒットに。前衛的なサウンドとメンバーがゲイである(ホリーとポール)ことを全面に出したスキャンダラスなイメージが話題となり、その存在は世界的にも注目されることとなりました。
日本盤シングルやアルバムも発売されていましたが、"リラックス"の訳詞が過激過ぎるということで、割愛されていたと思います。
これが問題の歌詞です
この歌詞の中で頻繁に出てくる"come"という単語。単純に「来る」という意味なんですが、このwordを友人は異様に気にかけて、「ここでいう"come"って、どういう意味?」と何度も問いかけたのですね。自分は「これは、ホリー・ジョンソンが、"おいで"と言ってるんだよ。いや〜ん♪」と解釈してたのですが、別の友人が辞書を引いて「あっ、これだ!」
"come"には俗語的表現で「オー○ズムに達する」という意味があったのです...。
You Tube やDaily motionでも、当時放送禁止になったクリップを見ることができます。
その中から、私は"Relax" live Versionをご紹介いたします。
熱狂したファンがステージにわらわら登壇して、メンバーに抱きついたりチューしている光景が非常に強烈でした。それ以上にボーカルのホリー・ジョンソン、妖し過ぎます。
そして、この曲は未だに自分の中で名曲中の名曲です。
YOU TUBE Relax Frankie Goes to Hollywood
米国に進出するべく、ブライアン・デ・パルマの映画『ボディ・ダブル』にカメオ出演。
これは"ボディ・ダブル"ヴァージョンです。
YOU TUBE Frankie goes to hollywood Relax (Body Double)
続くシングル第2段"Two Tribes"は、当時(1983年)の米ソ(今のロシア)間の冷戦状態を皮肉った内容で、レーガン元大統領とチェルネンコ書記長が土俵上で壮絶バトルを繰り広げるというもの。これは、ある意味"リラックス"より危険です。
YOU TUBE Two Tribes
フランキーの仕掛け人は音楽プロデューサーのトレバー・ホーン。
アート・オブ・ノイズやプロバガンダなど80'Sの英米ポップスを語るうえで外せないような人なのですが、SEALを手がけていることでも有名だし、つい最近ではt.A.T.u を世界的にヒットさせていますね。その前衛的で緻密なサウンドを作る才能も素晴らしいですが、ミュージシャンを売るためのイメージ戦略の手腕が凄く上手い人だな、と思います。
そして、このトレバー・ホーンのもとで、彼らの快進撃は留まることを知らず、次々ヒットを飛ばし、「向かうところ敵なし」と言われるまでに。
待望の1stアルバム(何と2枚組)のアルバム・タイトルでもある"Pleasuredome"。
『娯楽ドーム』って、まるでパチンコ屋か健康ランドみたいな名前ですが、ビデオの中に登場する迷宮世界は退廃美あふれる魔の巣窟、というところでしょうか。プレジャー・ドームに迷い込んだメンバーが次々と襲われて行きます。さあ、彼らの運命はいかに!
You Tube Pleasuredome
そして、"The Power of love"。
これは、これまでの扇情的路線とは真逆の神の愛を讃える歌。聖書からのエピソードを抜き取ったような絵画的クリップの中に現れる小天使ホリー。誕生した赤ん坊はモーゼでしょうか?知識がないので、そのへんは定かでありません。(すみません)
何よりメロディーが美しいです。これもトレバー・ホーンの策略と思いつつも、いい曲です。
You Tube The Power Of Love
そんな状況に嫌気が差してきたのか、彼らはトレバー・ホーンと折り合いが悪くなって、2ndアルバムはトレバー・ホーンの関わりを拒否。セルフ・プロデュースによる"Liverpool"をリリース。リバプールは前作と比べ明らかに見劣りがし、ほとんどヒットすることなく不発に終わりました。
そのうち、メンバー間にも不和が生じて、ホリー・ジョンソンがボーカルを脱退。
ホリーはソロになってアルバムも発表しますが、フランキー時代ほどのセールスにつながらなかったのではないでしょうか。
そして、HIVウイルス保持者であることが発覚したり、自伝本を書いたりもしてますが、あれから月日も流れ、彼もすでにこの世にはいないんだろうなぁ...。
と、思っていたのですが、ネットで検索してみたら、何と彼が未だ存命であることが判明。
死んでるどころかホリーさん、
いつのまにか画家になっていました!!!
ホリー・ジョンソンのオフィシャル・サイト を発見。
アメリカで個展開いたりとかしてるみたいですよ。
シンガーであり、画家であり、作家であり、映像ディレクターでもあるというホリーさん。HIVポジティヴでありながら、これだけマルチな活躍をされているとは驚きです。やはりポジティブ(保持者)だけに、ポジティブ思考なのでしょうか。
「操り人形だ」とかなんとか言われつつも彼はちゃんと歌えていたし、人の目を楽しませるパフォーマンスぶりなど、ちゃんと彼には表現者としての血が通っていたのですね。
もうすっかり過去の人だと思っていたのに、未だに健在なだけでなく、精力的に活動していることを知ってうれしくなりました。
さて、それでは、FGTHの他のメンバーはどうなったのでしょうか???
2003年に音楽番組の企画でメンバーが顔を合わせたことはあったのですが、バンド再結成という発展にはならなかったそうです。しかし、2004年11月、トレバー・ホーンの25周年記念コンサートで、FGTHは復活を遂げました!
しかし、そこにフロントマンのホリーの姿はなく、急遽オーディションで選ばれた無名の新人、Ryan Molloy が新メンバーに決定。
これが、新生フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド。
YOU TUBE Frankie goes to hollywood - Welcome to the pleasuredome live
YOU TUBE Frankie Goes to Hollywood - Two Tribes (Live) (2004)
YOU TUBE Frankie Goes to Hollywood - Relax
ところで、このライアン君、結構かっこいいと思いませんか?
ホリー・ジョンソンにはない今風の雰囲気と色気があって。このプレジャー・ドーム、ライアンが歌った方が本家よりハマってる気がしなくもありません。ちょっと惚れちゃいそうなんですけど...。
しかし、せっかく再結成したFGTH、このコンサート以降、ちゃんと活動しているわけでもなさそうです...。
でもライアン君まだ若いし、俳優もやってるようなので、バンドの活動が途絶えたとしても、どこかでお姿を見れるのではないでしょうか。
『Relax』は名曲です。ビデオ・クリップのバージョンは確か7つぐらいあったかと思います。
『Two Tribes』のビデオ・クリップも好きでした。
ポールはフレディ(クイーン)に似ていると言われてイヤがってましたっけ。
最近、同窓会多いですね。
Policeはともかく一発(あら やだん)稼いでおこうか的が殆どか?
ところで私はこのニューバージョンの写真を見てビレッジ・ピープルを思い出してしまいました。
突然、路線変更でニューロマンティック系の集合写真が・・・やめてぇ~って感じでしたけどね。
誰でもデュランデュランやヴィサージになれまへんって!
-ComeComeはポルノ男優の合(愛)言葉-
きゃ〜、ComeComeって、愛言葉だったんですか。"come"に拘った友人の直感もまた凄いわ。
>ポールはフレディ(クイーン)に似ていると言われてイヤがってましたっ>け。
ポールはフレディに似てると言われることを嫌がってたんですか。別にいいじゃん、という気もしますが、もし自分がフレディに似てると言われたら、しばらくは布団かぶって泣いてると思います。(笑)
私は彼のポジションが気になってました。だってバンドなのに、ダンス担当って?バンドにダンサーはいらんだろ?なんか楽器弾けるように勉強しろ、と思ってましたが、今思うと、ああいうキャラは必要でしたね。
しかし、見事ただの気のいいオジチャンになってましたね。
他のメンバーもすっかり普通っぽくなってしまって。
>突然、路線変更でニューロマンティック系の集合写真が・・・やめてぇ
>~って感じでしたけどね。
ニューロマなのは真ん中のライアン君だけだと思うんですけどね。だって、他の方々はキツイでしょ。この子はボーイジョージが書いたミュージカル「タブー」にも出演してたみたいです。
ビッレジ・ピープルが突然、路線変更うんぬん・と、お読みくださいませ。
皆さん、ごつ系なのでニューロマは似合ってなかったです。
ゲイつながりの御話でした(笑)。
そんなゴッツ系のおじ様方が、突如ニューロ魔路線。それはホラーです。
ロッキー・ホラー・ショー!
確か、この映画にホリーさんが出演するという話もあったそうですが、立ち消えになったみたいですね。