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「きょうの猫村さん」  ほし よりこ

『アラン・エスカル作品集』DVDのレビューが控えてるんですが、ちっと気合いが要るので、今日はユルめのネタで行きたいと思います。
ケーブル・インターネット@NetHomeの会員用ページで話題になった『きょうの猫村さん』。あまりの反響で書籍化し、日本中に家政婦ねこフリークを増殖させた脱力系コミックです。

「きょうの猫村さん」  ほし よりこ_b0069502_1828542.jpg猫村ねこ。
ネコなのに、人間と言葉を交わし、家事をさせたら超一流、という不思議なキャラクター。飼い猫だった自分が村田家政婦の門を叩いたのは、自分を世話してくれた、ぼっちゃんが外国に行くことになってしまい、外国語を勉強するためにお金を貯めようと、家政婦になることを決意したから。

初めての奉公先は犬神家。大学教授のご主人に整形美人の奥様。大学2年生のたかしぼっちゃんに、中学生の尾仁子お嬢様。
この尾仁子お嬢様、と言うのがスカートの長い不良少女で、ヤンキー風の男友達が部屋に入り浸っていても、家族は一切おかまいなし。食事も満足に摂ろうとしない尾仁子を猫村さんは放っておくことができません。
何かと尾仁子におせっかいを焼く猫村に奥様は難色を示し、そのうえ廊下の奥にある部屋には絶対に近づくな、と命じます。
『立ち入り禁止』とされれば余計気になってしまうのが人情、いや猫情。ある日彼女はその開かずの間からイヌの鳴き声を聞き、尾仁子が入って行くのを目の当たりにします。
「一体あの部屋には何が???」深まる謎。その部屋には犬神家の秘密が隠されているのかも知れない。ダメダメっ!猫村ねこ。家政婦は余計なことに首を突っ込んではいけない。
しかし、お泊まりの日、猫村さんは、お屋敷で謎の老婆の幽霊まで見てしまうのです...。

「きょうの猫村さん」  ほし よりこ_b0069502_21532532.gif仕事はできるけど、やっぱり猫の本性が出てしまう猫村さん。
物語の設定が、市原悦子のドラマシリーズをモデルにしてるっぽいところがミソです。正直、本作を手にした時、鉛筆書きの貧弱な画風に戸惑いました。吹き出しの台詞も走り書きっぽいし、登場するキャラクターもどこか昔くさい人ばっかり。特に尾仁子や彼女を取り巻く友人たちは、まさに20年くらい前のヤンキーで、「積み木くずし」の世界。(これを知らない人もいるんだろうなぁ)
この作品のコンセプトは恐らく"昭和"。失われた時代のニッポンへのオマージュ。ちょっと鈍感で世話好きオバサン風の猫村さんのキャラも、昔は結構見かけたような気がして、微笑ましいです。
極めて平坦な画風ですが、猫村さんの微妙な感情の動きがわかるように描かれているので、何度読んでも飽きが来ないのです。何と言っても、縦結びエプロンに胸がキュン、となります。仕事中、彼女はよく鼻歌を歌っていますが、勝手に作ったっぽい歌の時もあれば、お気に入りドラマのテーマソングであったりもするみたいです。

最近2巻目が発売されたばかりで、通常版の他に『湯けむりバージョン』という石鹸、タオル付きの限定版があります。『湯けむりバージョン』は思ったより割高だったので、わざわざ買うこともないかなぁ、と思っているうちに品切れになってしまいました。ちょっと口惜しい...。
「きょうの猫村さん2」ではスケ子という新たなキャラが登場しています。ジュリアナ時代の女子大生のようなクネクネボディーのスケ子。犬神家のご主人の愛人らしいのですが、ドラマ好きの猫村さんと妙に話が合うみたいです。

それにしても、猫村さんの十八番、ネコムライスが気になって仕方ありません。
この漫画のヒットで、どこかの料理研究家が考案してくれないかなぁ。栄養価値が高くて、愛情たっぷりのネコムライスを。子どもの食事教育にも役立つと思うんだけど。

公式サイト 猫村.jp
メールアドレスを登録すると、漫画『きょうの猫村さん』が無料で読めるようになっています。
Commented at 2006-06-09 16:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Rimbeau at 2006-06-09 21:24 x
私も初めて見たとき少しとまどいましたが
昭和の香り漂う摩訶不思議ワールドに今は釘付けです!

Commented by ○ん at 2006-06-09 22:47 x
ああ、私も友人宅でお勧めされて・・・
結局その友人とはおしゃべりも出来ずに読みふけってましたよ~。ネコセンサーのついている私としては、こういう本は困っちゃいます。
二巻もあるんですね! ど、どうしよう・・・!!?!?
 
Commented by marikzio at 2006-06-11 19:19
>Rimbeauさん
"よばれる”という日本語表現がニャンとも言えないですよね〜。作者はまだ若い方なのに、この絶妙なレトロ感と言ったら...。

>○んさん
お久しぶりです。○んさんも虜になってたのですね〜。
ネット上でも公開してるんですけど、遡っていかなきゃならないので、読みづらいんですよね...。まだまだ続きそうな気配で、おそらく3巻も出ると思います。

上の鍵コメさん、英語でリンク貼ってるので、どーせ、またスパムコメントだろうと思ったら、何と、私のミレーヌ写真を使った例のゲイブログさんでした...。
管理人さんが、わざわざ宣伝しに来たのか、別の誰かが「コレ、君の好きそうなサイトだよ♪」と教えに来たのか...!?
実は日本語の読める人だったりして...。
Commented by Rimbeau at 2006-06-12 19:35 x
marikzioさん、管理人さんに”よばれた”のでしょうか???

ちなみにあのゲイブログさん、就活中なのか
「どんな事も真面目にやります」みたいなアピールを
してます(高速キーボード打ち画面の下に)。
by marikzio | 2006-06-08 21:55 | Book | Comments(5)

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