ハマってます!コメディUK 〜THE OFFICE〜
2005年 09月 05日
「フレンズ」や「ジョーイ」のような万人受けするアメリカ的笑いとは異なる、イギリス人独特のブラックユーモア溢れるテイストが何とも絶妙。この大人風味のビターな笑いに最近開眼しつつあります。
WOWOWで放映されているイギリス産ドラマは「THE OFFICE」と「THE SKETCH SHOW」。
どちらも本国で大ブームを巻き起こしたとあって、甲乙つけ難い逸品。
まずは、「THE OFFICE」を紹介します。
THE OFFICE
ロンドン近郊の町、スラウ。
そこに本社から閉鎖を検討されている製紙会社、ウェーナム・ホッグの支社があります。
スラウ支社のマネージャーを務めるデヴィッド(リッキー・ジャーヴェィス)は典型的な勘違いオヤジ。自分こそが部下の心を思いやれる上司だと思い込んでいますが、どうしようもないギャグやセクハラ発言を連発し、見えっ張りで自分勝手という迷惑上司なのです。
この男を中心に繰り広げられる、職場での人間模様。
閉鎖寸前のオフィスとあって、社員たちもどこかパッとせず、活気がありません。
しかし、皆一人一人が癖者で強烈な個性を放ち、それぞれの思惑を抱いています。
「こんな毎日でいいのだろうか」と思いながらも、ダラダラと退屈な仕事をこなし、一日一日が過ぎて行く。こんな何処にでもありそうなオフィスをドキュソープ(ドキュメンタリー風ソープオペラ)タッチでカメラは追いかけて行きます。
所々に登場人物がインタビューのようにコメントする場面が出てきますが、その発言内容が視点がずれているというか、ブラックな皮肉に満ちていて、最高です。
私のお気に入りは何と言っても主人公のデヴィッド。しっかりオヤジだけど、どこかチャーミングで問題発言や行動も憎めません。でも、実際に私の上司だったら、うざいことこのうえないんだろうな。
社内研修を開催したのに、何故か講師の講話中に口をはさんだり、ギターを持ち出して延々と歌い出したり、そんな予測不能なところがたまりません。社内リストラで、部下が重苦しい雰囲気の時に、「でもいい知らせもあるんだ」と、自分が昇進したことを嬉々として報告するという無神経さも、「あ〜、こういう人っている!」と思わせるようなリアリティーがあります。
他のキャラクターも強者ぞろいなのですが、その中でダントツ濃厚なのが、マネージャー補佐のギャレス(マッケンジー・クロック)でしょう。
骸骨チックな病人ルックス、その顔に不似合いなカツラのようなブロンド。オタクっぽい粘着質な性格。一度見たら忘れられません。
この哀れなギャレス、リストラの対象にされてしまうのですよ。嗚呼、彼の運命はいかに...!?
デヴィッドの顔写真と女性のヌード写真が合成された画像のメールが社内を飛び交っていることを知り、デヴィッドがギャレスに命じて犯人探しをする、というエピソードが私は好きです。
ドラマシリーズはあまり見ない私ですが、「ジョーイ」、「CSI」の他に毎週楽しみなドラマが増えてうれしいのです。
画像元 WOWOW ドラマ THE OFFICE
THE OFFICE BBC オフィシャルサイト